研究課題/領域番号 |
11480149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
後藤 尚弘 (2000-2001) 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (50303706)
胡 供営 (1999) 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30262976)
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研究分担者 |
大門 裕之 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (60335106)
藤江 幸一 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30134836)
後藤 尚弘 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (50303706)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 微生物群集構造 / キノン / 河川 / 水質 / 日間変化 / プラストキノン / 微生物生態 / 群集構造 / 河川水 / キノンプロファイル / 浮遊微生物 / 付着微生物 / バイオマーカ / 環境水 / バイオマス / 微生物多様性 |
研究概要 |
水環境の質は水質環境項目であるBOD、COD、窒素、リン等や健康項目である各種重金属および有害化学物質等によって評価されてきた。しかし、このような評価手法では汚染物質、有害物質の数の増加に伴って水質分析は煩雑さを増すことになる。水環境の質をそこに棲息する微生物の群集構造や量によって評価する簡易な手法の導入の可能性と、その指標による水環境の質の分類に加えて、微生物群集構造と水質との関係から水環境を取り巻く環境の予測モデルについての検討を行なった。微生物群集構造およびその変化を簡易且つ定量的に解析する手法としてキノンプロファイル法を導入した。人間の生活活動に伴う水質の変化とそれによる河川生態系への影響を検討するために、環境条件が大きく異なる流域を有する大小4河川、11湖沼、干潟実験施設、三河湾内天然干潟を調査対象と設定した。水中、河床付着生物膜および底質について微生物群集構造と水質の日間変化等の解析を行った。 対象とした水域についてBOD、全窒素、全リンなどを測定する一方で、河川水・池水に加えて、河床付着生物膜、底質中の微生物について、ユビキノン(UQ)、メナキノン(MK)、光合成に使われるプラストキノン(PQ)およびビタミンK1(VK1)の分析を行なった。以上の解析により、河川水にはUQが多く検出され、池水と河床付着生物膜には(PQ+VK1)が検出されることが多かったことから、有機汚濁物質流入の影響を受けやすい前者には細菌類が優占し、河床や滞留時間が長い富栄養化した湖沼水では藻類が優占することが示された。BODの上昇は(UQ+MK)量の増加をもたらす。(PQ+VK1)/(UQ+MK)比は日中に高くなることから、藻類とバクテリア比の日間変動も明らかになった。これら水環境におけるキノン種の分析結果および環境条件による変化は、土壌や活性汚泥等での同様な分析結果と対比され、キノンを指標とした各種微生物生態系の比較が可能になった。
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