研究課題/領域番号 |
11480192
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 横浜市立大学 (2001) 京都大学 (1999-2000) |
研究代表者 |
木寺 詔紀 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (00186280)
|
研究分担者 |
木下 賢吾 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 助手 (60332293)
北尾 彰朗 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30252422)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
|
キーワード | 蛋白質 / 非線形振動 / 振動緩和 / モードカップリング / フェルミ共鳴 / ミオグロビン / 非線型振動 / フレルミ共鳴 / ミオグロビンL |
研究概要 |
蛋白質の非線形な運動を捉える試みとして、弱い摂動としての非線形運動の蛋白質におけるあり方を探る研究を行った。具体的には、非線型性の効果が抑えられている0K近傍と有限の温度でのミオグロビンの分子動力学シミュレーションを行い、振動エネルギー緩和の様子を解析した。0Kでは、非線型運動の基礎となるモードカップリングは、単純な低分子系と同じ3次のカップリングに基づいたフェルミ共鳴で記述できることが分かった。これは、運動エネルギーが移動していく先のモードが、(1)周波数の関係ω=ω1+ω2のようなフェルミ共鳴条件を満たす、(2)モードが立体構造上オーバーラップしている(これはそのまま3次のカップリング係数が大きいことと等価である)の2条件によって選択されていることからの知見である。有限温度では、0Kとは異なり、共鳴型のエネルギー移動は観測されず、3次以上のモードカップリングによるエネルギー移動が観測された。これは、共鳴型のエネルギー移動は大きなlag phaseを持つために、それlag phaseの間に励起しているモード間で、カップリングの程度に従って、エネルギーの散逸が完了してしまい、共鳴により移動すべきエネルギーが残らないためであると考えられる。このふたつのフェルミ共鳴とモードカップリングという、蛋白質の非線形運動の基礎となる現象を明らかにした。
|