研究課題/領域番号 |
11480205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田中 一馬 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (60188290)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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キーワード | アクチン / ミオシンモーター / 小胞輸送 / 細胞骨格 / 細胞極性 / Rho / アクチン細胞骨格 / 細胞形態 / 細胞運動 |
研究概要 |
アクチン細胞骨格は、細胞の運動や形態、また、細胞極性等を制御しており、そのメカニズムの解明は、細胞生物学上重要な研究課題である。アクチン細胞骨格の再編成は様々な蛋白質によって時間的にも空間的にも複雑に制御されており、その分子機構の解明は酵母のように遺伝学的、生化学的、細胞生物学的な解析系が洗練されている系が好適である。本研究では、アクチン系を制御するシグナル伝達蛋白質であるRho低分子量GTP結合蛋白質の作用機構と、より直接的にアクチンを制御するタイプI型ミオシンの解析を行った。 私共はRhoの標的蛋白質としてBNI1を単離している。本研究では、BNI1のホモログであるBNR1がアクチン結合蛋白質であるBUD6に結合してアクチン系を制御していることを明らかにした。また、BNI1は細胞質微小管を制御することにより核分裂の方向も制御していることも明らかにした。一方、タイプI型ミオシンMyo5の温度感受性の増殖を高発現状態で抑圧する遺伝子としてCDC50を単離した。CDC50は膜貫通蛋白質をコードし、そのホモログはヒトをはじめ高等動物に保存されているが、その機能については全く明らかにされていない。CDC50蛋白質はendosomeに局在し、細胞内小胞輸送に関与していることが示唆された。Cdc50の遺伝子破壊株は低温感受性の増殖を示し、出芽途中で増殖を停止することが明らかとなった。Cdc50破壊株の細胞のアクチン細胞骨格を染色したところ、正常細胞では極性を保って局在しているcortical actin patchが、分散してしまっていることが明らかとなった。この結果と、CDC50がミオシンの変異を抑圧できる結果から、CDC50は、アクチンの局在化を制御する蛋白質の輸送に関与している可能性が高いと考えられた。 このように、本研究では、Rhoからのシグナル伝達機構を明らかにするとともに、アクチン細胞骨格を制御する新規の遺伝子を発見し、着実に進展させることができた。
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