研究課題/領域番号 |
11480214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 (2000) 久留米大学 (1999) |
研究代表者 |
目加田 英輔 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (20135742)
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研究分担者 |
馬田 敏幸 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (30213482)
宮戸 健二 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60324844)
岩本 亮 大阪大学, 微生物病研究所, 講師 (10213323)
常岡 誠 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助教授 (50197745)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2000年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1999年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | LPA / HB-EGF / トランスアクチベーション / G蛋白共役型リセプター / エクトドメインシェヂング / エクトドメインシェディング / プロテインキナーゼC / MAPキナーゼキナーゼ / リゾフォスファチジン酸 / メタロプロテアーゼ |
研究概要 |
エクトドメインシェディングとは、細胞膜蛋白質が細胞表面でプロテアーゼによる切断を受け、その細胞外ドメインが培養液中に放出される現象を言う。この現象の生物学的意義はこれまで全く解らなかったが、最近になってある種の増殖因子などで非常に重要な意味を持つことが明らかになってきた。代表者らは、エクトドメインシェディングの分子機構を明らかにするために、細胞増殖因子HB-EGFを研究材料に膜型から分泌型への転換機構の解析とこれに関わる分子の同定を進めた。その結果、サル腎由来Vero細胞に膜型HB-EGFを過剰発現させた細胞(Vero-H細胞)を用いて、血清中に含まれるLPAがHB-EGFのエクトドメインシェディングを強く誘導すること、LPA刺激はRas-Raf-MEK経路と低分子量G蛋白質Rac1が関与する新しい経路で細胞内に伝えられること、を明らかにした。この経路は、LPAに限らずG蛋白共役型リセプターを介してEGFリセプターが活性化される「トランスアクチベーション」で使われている重要な経路であることも判明した。また、この経路は、すでに明らかにしているPKC-δと膜結合型メタロプロテアーゼMDC9が関係する経路とは独立していること、すなわち細胞にはエクトドメインシェディングのために、少なくとも二つの独立した経路が存在することが明かとなった。本研究と並行して、HB-EGFのin vivoでの機能を明らかにするために、分泌型しか生産できないマウス、あるいは分泌型がほとんど出来ないマウスを作成して、その解析を進行中であるが、致死的な形質を示す例が多く、エクトドメインシェディングの調節が重要であるかを示す証拠が得られつつある。
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