研究課題/領域番号 |
11480216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
戸所 一雄 理化学研究所, 分子細胞生物学研究室, 副主任研究員 (80172170)
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研究分担者 |
倉沢 靖博 理化学研究所, 分子細胞生物学研究室, 基礎科学特別研究員 (50300869)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
2000年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1999年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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キーワード | 細胞分裂 / APC / CENP-H / チェックポイント / リン酸化 / 蛋白分解 / ユビキチン |
研究概要 |
細胞分裂進行は特定の分裂期制御因子が特定の時期にユビキチン依存性蛋白質分解を受けることによって制御されている。Anaphase Promoting Complex(APC)は、M期特異的なユビキチンリガーゼであり、姉妹染色体分配の開始にはCut2/Pds1を、M期終了にはcyclin BやAselを特異的にユビキチン化する重要な制御因子であるが、その制御機構の全容が解明されていなかった。また全ての姉妹染色体のキネトコアにスピンドルが結合するまで染色体分配が抑えられるスピンドル形成チェックポイント機構に関しては殆ど解明されていない。そこで本研究ではユビキチン依存的な蛋白質分解による細胞分裂の制御機構の解析と、スピンドル形成チェックポイントを制御する因子が局在するキネトコア構成因子の単離同定と機能解析を行った。(1)APCの時期および基質特異的な活性化機序はAPC活性制御因子Cdc20とCdhlのAPCへの結合と、APC自身とCdc20およびCdhlのリン酸化脱リン酸化によって制御されていることを明らかにした。APCのリン酸化による活性化メカニズムとして、MPFはSuc1が共存することによりAPCをリン酸化し、Plk単独でもERKやPKA単独でもリン酸化されることを見いだした。APCサブニットで未同定だったAPC10/DoclやAPCllを同定した。分裂期の様々な段階で機能しているPlkの上流因子としてSlkを同定した。(2)チェックポイントが利いている時にリン酸化されているキネトコア蛋白質を認識する3F2抗体と反応する蛋白質を同定した。APCはスピンドル形成チェックポイントが利いている時にPKAでリン酸化されるが、リン酸化されたサブユニットは3F3/2抗体で認識されることが判明した。キネトコアにある不活性型のAPCが3F3/2抗体で認識されることが判明したが、スピンドル形成チェックポイントの謎を直接解明するには至らなかった。(3)新規のヒトおよびマウスのキネトコア蛋白質CENP-Hを単離同定し、CENP-Hマルチマーとしてキネトコアinner plateに局在し、活性のあるキネトコアの形成に重要な役割を担うことを見いだした。またCENP-Hは姉妹染色体分配に機能すると考えられているMCAKとの結合を見出した。
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