研究課題/領域番号 |
11480245
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
立花 政夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60132734)
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研究分担者 |
塚本 吉彦 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20104250)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2000年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1999年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | 網膜 / シナプス / 開口放出 / グルタミン酸 / GABA / プロテインキナーゼC / グルタミン酸トランスポーター / 双極細胞 / アマクリン細胞 / グルタミン酸受容体 / GABA受容体 / フィードバック / シナプス小胞 / エクソサイトーシス / 興奮性シナプス後電流 |
研究概要 |
網膜双極細胞からのグルタミン酸放出機構に関して実験的検討を行い、以下の成果が得られた。 1.シナプス小胞のプールについて、開口放出に伴う膜容量変化と放出されたグルタミン酸を計測した。双極細胞に長い(2秒以上)脱分極パルスを与えると、グルタミン酸は一過性に放出されると共に持続性にも放出された。既に報告した即時放出可能な第1のプールと遅れて放出される第2のプール以外に、第3のプールの存在が示唆された。 2.双極細胞軸索終末部のプロテインキナーゼCを活性化させると、グルタミン酸の放出量が増加した。これは、放出確率の上昇ではなく、プールサイズの増大であることがわかった。プールサイズの増大は、第2のプールで生じていた。電子顕微鏡で微細構造を観察したところ、プロテインキナーゼCの活性化によって、リボン周辺にシナプス小胞の集積が認められた。 3.双極細胞から神経節細胞へのグルタミン酸作動性シナプス伝達は、グルタミン酸トランスポーターの働きで応答の減衰が速められていることが明らかになった。 4.アマクリン細胞からの抑制性フィードバックにより双極細胞軸索終末部のGABAc受容体が活性化されると、グルタミン酸の放出量が制限されることが明らかになった。GABAc受容体の働きを止めると、双極細胞から放出されたグルタミン酸はシナプス間隙を漏出する可能性が示唆された。
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