研究課題/領域番号 |
11480254
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井街 宏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10010076)
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研究分担者 |
小林 信一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20323610)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20197643)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 16,000千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
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キーワード | CCD / 微小循環 / 人工循環 / 長期連続観察 / 赤血球 / 微小循環観察プローブ / 循環制御 / 微小循環解析 |
研究概要 |
本研究は、世界で初めて可能になった微小循環の長期連続観察方法を研究の手段に使うことによって今まで不可能であった微小循環からの循環動態の評価を可能にすることを研究の最大の目的としている。具体的にはCCDを利用した微小循環観察プローブを完成することと各種の人工循環の流れの形態や制御の方法が長期にわたって微小循環に及ぼす影響を観察して解析し、生体の人工循環に対する適応機構を解明すると共に最適の人工循環のあり方を明らかにすることを目的としている。2年間に以下の研究成果を得た。 1)微小循環観察プローブの焦点を可変にするために非球面マイクロレンズ(直径4.2mm、長さ4mmで3倍の拡大率を有する)を試作した。 2)このレンズをCCD素子と組み合わせてエポキシ樹脂で包埋したプローブを作製した。組織を載せる透明な試料台を回転させることにより焦点距離を調節可能とした。 3)プローブを麻酔下のヤギの腹壁皮下に埋め込んだ。試料台に皮下の結合組織を固定し、焦点を合わせ、後方からLEDで照射して皮膚を閉じた。プローブの画像は有線で背中の皮膚上に導出し、発信器でTVまで飛ばし観察した。 4)ヤギが麻酔から覚醒した状態で24時間の観察を行った。この結果、ヤギの赤血球(3ミクロン程度)や白血球の動きが観察できることが確認された。 5)しかし、同時に体動によって微妙にずれる焦点を体外から調節できる機構の必要性も明らかになり、その開発を次の目標として行っている。 6)これと平行して、人工心臓装着ヤギの眼瞼結膜の微小血管(細動脈、細静脈)の挙動(それぞれの径およびその比)の観察を拡大写真撮影の技法を用いて行った。 7)最長53日間の観察では両者の直径の比は極めて正常に近く、この方法が微小循環の評価に有効であることが明らかになった。
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