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生命科学分野におけるデータベース保護法制の枠組み

研究課題

研究課題/領域番号 11490004
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 広領域
研究機関東京大学

研究代表者

KNELLER Robert  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20302797)

研究分担者 大渕 哲也  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30322035)
玉井 克哉  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20163660)
隅蔵 康一 (隅藏 康一)  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (80302793)
相田 義明  特許庁, 審判部, 審判官(研究職)
斎藤 誠  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00186959)
安念 潤司  成蹊大学, 法学部, 教授 (00125981)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワード著作権 / データベース / 科学研究 / 革新 / 知的財産権 / 特許 / 生命科学 / 特許法 / 著作権法 / ゲノム解析 / 医療 / 製薬
研究概要

1996年、ヨーロッパにおいてディレクティブ96/9ECが設置された。これは、データベースの作成者・配分者の商業利益を保護する上で、これまで弊害となっていた著作権法の欠陥を補うためのものであり、知的財産権保護の新たな分野を切り開くこととなった。しかし、一方で、大学内の科学者、コンピューター業界関係者の間には、それに対する危機感も広まっている。なぜなら、このような法案が世界規模で採択・施行された場合、大学や企業における研究者は、無許可でデータベース上の情報を使用したと、データベースの所有者から訴えられる可能性があるからである。
このような状況をふまえると、以下のような重要課題が議論されることとなろう。それは、(1)データの特許所有者は、データの使用を制限するために、どの程度まで高額なローヤリティーを要求することが出来るか、(2)日本やアメリカでデータベース保護法が施行される事となった場合、データベースの所有者を保護するために、正しい情報使用の原則を法案上で明確化するべきか、という問題である。
2000年3月に行われた会合において、日本のEビジネス代表者は、コマーシャルデータの著作権を厳しく規制するのは、途上段階にある日本におけるEビジネス業界の発展の弊害となり得ると発言し、出版業界における代表者も、同様の理由から増大傾向にあるデータベース保護に意義を唱えている。日本の結論は、日本におけるデータベースの明確な保護規制は現時点では必要ない、というものである。これは、現在日本においては「オリジナリティー」の基準も低く、「体系的な情報組織」等の保護は十分になされている、という事実に基づき、判断されたものである。
では、冒頭で述べたヨーロッパにおけるディレクティブが世界に与えた実質的な影響は、どのようなものであったのか。一例を挙げると、ノルウェイにおいては、著作権保護関連の法律を制定したが、正しい情報使用に関しては厳しい規制がなされていない。又これまでのところ、ヨーロッパ各国をみても、ディレクティブに試みるような法的判決はなされていない。結果として、ヨーロッパにおけるディレクティブの実質的な効果は、まだ限定されたものであり、その傾向が世界規模に広がる動きはまだ見られない、という事が言えるだろう。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] Kenller,RW.: "Technology transfer, a review for biomedical researchers."Clinical Cancer Research.. (発表予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kneller,RW.: "University-industry cooperation in high technology."J@pan Inc.. 7月号. 26-31 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kneller,RW.: "Clinical Trials in Japan and the U.S. : Problems and opportunities regarding cooperation between industry and major academic medical cancers."Global Outsourcing Review.. Vol2・No2. 24-31 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 隅蔵康一(監修:野口照久,編集:古谷利夫): "ヒトゲノム特許戦略"ゲノム創薬の新潮流. 142-155 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 隅蔵康一: "ヒトゲノム解読終了で始まる世界規模の特許獲得「大競争」"エコノミスト. 78巻・32号. 74-76 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 玉井克哉: "アメリカ合衆国における特許権の消尽"パテント. 5月号(発表予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 玉井克哉: "「日本国内における特許権の消尽」牧野利秋,飯村敏明 編 『新・裁判実務体系 知的財産権関係訴訟法』"青林書院.

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Kneller,Robert: "Intellectual property rights and university-industry techndogy transfer in Japan"Science and Public Policy. 26巻. 113-124 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 隅藏 康一: "コーエン・ボイヤーの遺伝子組換え特許をめぐって"化学と工業. 52巻. 726-730 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 隅藏 康一: "ゲノム解析と特許"人工知能学会研究会論文集. SIG-J-9901. 19-24 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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