| 研究分担者 |
福本 康秀 九州大学, 大学院・数理研究院, 助教授 (30192727)
本多 了 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00219239)
中尾 充宏 九州大学, 大学院・数理研究院, 教授 (10136418)
鈴木 厚 九州大学, 大学院・数理研究院, 助手 (60284155)
山本 野人 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30210545)
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| 配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1999年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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| 研究概要 |
1.地球物理学におけるマントル対流や硝子製造過程で現れる溶融炉内の流れなど,遅い流れの熱対流問題を数値的に解くために,有限要素スキームを作成し,スキームの無条件安定性,有限要素解の収束精度を示した.この問題は,無限プラントル数を持つレーリー・ベナール方程式でモデル化され,その粘性係数は温度に強く依存している.作成したスキームは3次元問題を実用的に解くことができる.計算の軽減化を図るために,未知関数である流速,圧力,温度をすべて四面体一次要素で近似し,安定化有限要素手法を用いている.
2.上記スキームの計算コードを作成し,並列計算機に実装した.マントル対流問題の領域は球対称である.この性質を利用し,領域を合同な部分領域に分割することで,ストークス問題を解く際に必要となる剛性行列を領域全体で作成保持する必要がなくなり,代表部分領域のみの計算で,前処理付き反復解法を実現するようにした.この結果,必要な記憶容量が激減し,かつ,並列計算に適したコードを作成することができた.九州大学情報基盤センターの共有メモリー型並列計算機,富士通GP7000を用いた場合,24CPU使用時に約20倍の速度向上が得られた.このコードを用いて,定常対流状態の温度場と流れパターンの温度依存粘性比による変化を調べた.粘性比を大きくすると,プルームの先頭形状が扁平になりプルームの数が増えることを観察した.
3.定常ナヴィエ・ストークス方程式の解に対する精度保証付き数値計算の定式化を行い,低レイノルズ数で検証に成功した.理論的解明が困難な2次元熱対流問題の分岐解の存在検証について,計算機援用証明を行った.
4.3次元球殼内の対流コードを用いて大陸の存在とマントル対流の相互作用について調べた.プルームが数億年程度で大陸下に生じること数値的に示した.
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