研究課題/領域番号 |
11555004
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
朝日 一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90192947)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | III-V族混晶半導体 / タリウム系半導体 / バンドギャップ / 温度無依存 / ガスソースMBE / フォトルミネッセンス / 半導体レーザ / 波長多重光通信 / フォルトミネッセンス / 半導体レーザー |
研究概要 |
周囲温度の変動に依存せずに発振波長が安定な半導体レーザは波長多重の光通信において重要である。しかし、これまでの半導体レーザでは発振波長は周囲温度の変化につれて変動する。これは、主に半導体のバンドギャップが温度依存性を持つことによる。そこで、現用のシステムでは半導体レーザの温度をペルチエ素子を用いて強制的に定温度に保っている。我々は、この問題を解決するために、温度無依存のバンドギャップが期待される半導体として、タリウムを含む新しい半導体TlInGaAs, TlInGaPを提案し、その結晶成長、物性把握、レーザ作製の研究を行った。ガスソースMBE結晶成長法により、InP基板上に440-450℃の基板温度でそれらの結晶成長に成功した。Tl組成は成長中のTl供給量と共に増加することが確認された。バンドギャップエネルギーは期待通りにTl組成の増加と共に減少し、また、その温度依存性も減少した。特に、13%のTl組成のTlInGaAsにおいては、フォトルミネセンス(PL)ピーク波長の温度変化が0.04nm/Kと極めて小さい値が観測された。この値は光通信で現用のInGaAsP/InP DFBレーザの0.1nm/Kよりも小さい値である。我々が作製したTlInGaAs/InPレーザでは、エレクトロルミネッセンス(EL)ピーク波長は同様な小さな値を示し、室温パルス発振を達成した。しきい値電流密度5kA/cm^2、T_0値85Kと良好な値を示した。温度安定な発振波長の半導体レーザ実現の可能性を示した。
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