研究課題/領域番号 |
11555005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前田 康二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10107443)
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研究分担者 |
長村 俊彦 (株)ユニソク, 研究開発部, 部長(研究職)
目良 裕 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40219960)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1999年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / 元素分析 / 物質同定 / 光吸収スペクトル / 電場変調分光 / ナノ分解能 / 探針 / GaAs / 蛍光X線 / 内殻励起 / 電子増倍管 / 電界放射 |
研究概要 |
走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて観察領域の軽元素分析を可能とするシステムを試作する目的で、次のことを行った。 (1)まず蛍光X線励起電子エネルギー分光法の可能性を定量的に検討し、STM探針が鋭く十分な電界放射電流が得られれば、蛍光X線発生のしきい電子エネルギーを用いて元素分析が可能であるとの結論を得た。 (2)この測定を行うためには非常に鋭い探針が必要である。このような探針を再現性良く作成する方法として新たに電解研磨法=急速電流遮断法を開発した。作成したW探針は500Vの電圧印加に対しても損傷を起こさず、安定に使用できることを確認した。 (3)このような探針を用いてグラファイト試料で予備実験を行ったところ、100eV程度の低エネルギーの電子線照射によって炭素イオンの脱離が起こることを見出した。この結果、この方法で高密度の電流を試料に照射すると物質によっては非破壊的分析を行うことは困難であるとの結論に至った。 そこで、上記方法に替わる方法として (4)STMトンネル電流を用いてナノスケールの空間分解能で光吸収分光測定ができることをGaAs単結晶試料を用いて実証した。 (5)電場変調分光に相当する別の方法を用いて半導体のバンド構造をやはりナノスケールの空間分解能で測定できる方法を開発し、バンドギャップから物質を同定できるばかりでなく、局所的なひずみ状態の測定まで可能であることを明らかにした。 (6)STMの電圧-電流の非線形特性と金属探針先端における光電磁場増強効果を利用した差周波光発生による吸着分子分析STMシステムを提案した。
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