研究課題/領域番号 |
11555029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
白鳥 正樹 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60017986)
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研究分担者 |
于 強 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (80242379)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | 電子デバイス / 落下衝撃 / 衝撃破壊 / 静的解析 / 動的解析 / 衝撃破断試験 / 衝撃破壊寿命 |
研究概要 |
近年、電子機器のマルチメディア化に伴う情報処理・演算処理スピードの高速化、さらに家庭やオフィスからモバイル環境への拡張から電子機器の軽薄短小化・モバイル化が急速に進みつつある。モバイル化による超軽薄短小化と使用環境の変化に伴い、新たな信頼性問題が顕在化してきている。その最も注目されているのはモバイル電子機器内部のマイクロはんだ接合部の衝撃強度問題である。本研究ではモバイル電子機器の落下衝撃を受けるとき、はんだ接合部の衝撃強度の試験法および評価法を確立することを目的とした。得られた成果は下記のように要約される。 1.共晶はんだ材料および鉛フリーはんだの材料特性のひずみ速度依存性を計測した。その結果はんだ材料は一般的な使用条件では非常に顕著な非線形性を示しているが、衝撃負荷を受けると、ほとんどの非線形性が消失し、弾性材料として取り扱ってもよいとの結論が得られた。 2.はんだ接合部を有する基板の衝撃試験を行うことによって、はんだ接合部での衝撃破壊ははんだ材料と基板間に生じる金属間化合物層に集中していることを明らかにすることができた。また、これははんだ材料の高いひずみ速度での降伏応力が急激に高くなることによって、金属間化合物層に高い応力集中を与え、これまでに安全であった金属間化合物での破壊を引き起こすことになったことも分かった。 3.エネルギー保存則に基づいて、モバイル機器内部の実装基板の自由振動変形は接合部に生じる応力などに大きく影響を与えていることを明らかにすることができた。また、この結論から基板の固有振動モードに合わせてパッケージの設計位置を設計すれば、はんだ接合部の対衝撃強度を顕著に向上することができるとの結論に達した。この一連の成果から衝撃負荷を受けるモバイル機器のはんだ接合部の信頼性設計の指針と方法を確立することができたと言える。
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