配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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研究概要 |
近年,地球環境への負荷を低減させるため,最小限の切削液しか使用しない,より現実的なミニマムクーラント切削加工技術の確立が急がれている.ミニマムクーラント切削加工技術の最大の課題は,良好な加工状態を維持しながら低減することのできる切削液の最小量を評価することであるが,現状では試行錯誤により,その量を決めている.しかし加工においても信頼性の高い事前評価が強く求められている現在,切削条件に応じて,切削液の最小使用量を合理的に評価し,かつMQLの効果を監視するためのシステム開発が必須であり.これが本研究の大きな目的である. こうした背景のもとに,本研究では,先ず,エンドミル加工を対象として,ドライ切削,空冷切削,水冷切削,高圧クーラント冷却切削,MQL切削の5種類の切削における冷却効果を理論とシミュレーションにより解析し,比較検討した.解析結果より各種切削油剤供給様式による冷却効果の違いを明確にし,MQLの潜在的な冷却能力を定量的に評価した.次に,MQLでオイルミストを効果的に工具刃先へ供給するため,MQL加工における工具逃げ面近傍の切削油ミスト流を有限要素法解析し,供給方法や噴出速度が工具刃先近傍に供給されるミスト量に及ぼす影響について検討し,適切な切削速度と供給速度の関係があることを見出した.さらに,切削点へのオイルミスト供給状況を工具温度変化によってモニタリングし,信頼性の高い切削を行うために,工具コーティング層内に熱伝対を構成する温度センサ内蔵工具を開発した.また,将来的な切削油剤利用技術を視野に入れて,切削温度の点から超高速切削に関するシミュレーションも行い,切削温度の特異な変化を発見した.
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