研究課題/領域番号 |
11555045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
稲崎 一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30051650)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
2000年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1999年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 切削 / 切削液 / セミドライ切削 / 切削抵抗 / 潤滑 / 工具寿命 / 加工面粗さ / 切削加工 / 環境問題 |
研究概要 |
近年、環境問題を意識した生産技術の重要性が指摘され、生産活動に消費されるエネルギと、生産活動からの廃棄物を最少化することに大きな関心が寄せられるようになってきた。本研究は、上述の背景に立脚し、切削加工における加工液の供給を最少化するための実用的な解決手段を開発することを目的とした。以下に、本研究を通して得られた成果の概要を要約する。 1.マシニングセンターによるフライス加工およびドリル加工における加工液供給量の著しい低減を図ることが出来た。すなわち、50ml/h以下(これは現状の供給量の約1万分の1以下)で正常な切削を実行することが出来た。 2.直径数μm以下のマイクロオイルフォグを多量に効率よく発生させる装置を開発した。これにより、配管内壁に付着する油滴を低減することが出来た 3.既存のマシニングセンターに使用可能な加工液供給装置の開発を行い、実用的な工具ホルダを試作した。チャック部に設けた微小間隙からフォグを供給することにより、工具と工作物の種々の干渉状態に於いても有効なオイルフォグ供給を達成することが出来た。 4.高い生分解性を持ち、極微量の供給で優れた潤滑性能を持つ加工液を開発した。また、穴加工への適用を目的とした付着性の高い加工液の開発も行った。 5.上記の成果は、工具寿命、加工面品質、切削抵抗などの観点から、提案した方式の有効性を定量的に評価した結果に基づくものである。 6.本研究を通し、実用性という観点からは初期の目的を十分に達成することが出来たが、オイルフォグによる潤滑作用に関しては、更に基礎的な研究が必要であることが認識された。
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