研究課題/領域番号 |
11555080
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 八戸工業大学 |
研究代表者 |
豊田 淳一 八戸工業大学, 工学部, 教授 (70054319)
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研究分担者 |
斎藤 浩海 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10202079)
坂本 禎智 八戸工業大学, 工学部, 教授 (60187052)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1999年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 開放型ネットワーク / 電力システム / 分散電源 / 規制緩和 / GPS / パケット電力 / パッケト電力 / power fluctuation |
研究概要 |
規制緩和後の電力システムに参入する各種電源の電力発生における特徴を生かしつつ、消費者の多様化した要求を満たすようなホモジェニアスな電力流通設備の構造、運用、制御を工学的に実現する「パケット電力輸送装置の開発」が本研究の目的である。提案する「パケット電力」とは、発生消費に関わる時間特性、品質に関わる情報などを付帯させた「電力、情報」をカプセル化したラベル付き電力といってもよい。 初年度である平成11年度は、パケット電力に付帯させる情報にタイムスタンプを押印するGPSを、利用した異地点の同時情報付帯装置の開発を中心において研究を進め、パケット電力輸送装置の基本となるGPSを利用した異地点電圧位相精密計測装置の本体部分を設計・製作して、データ付帯の可能性や長時間特性の特徴抽出試験を行った。 平成12年度は、異地点同時情報付帯装置の開発をさらに深度化した研究を進め、初年度に試作したパケット電力輸送装置の基本計測装置の本体部分を改善・軽量化して、モバイル機能を格段に高めた。分散型電源のグループ化を念頭において、電源価値を高める分散型電源グリッドの構成法と貯蔵モヂュールの検討を行った。広領域にわたって試作装置を分散配置してリアルタイム情報をベースにしたパケット電力流通の実証的検討の準備を行った。 最終年度の平成13年度は、電力自由化がすすんだ電力システムにおけるパケット電力の安定な輸送を実現するため、電力ネットワークに固有の電力動揺を家庭内コンセントから測定しうるか否かの実測試験を試みた。八戸を中心に本研究で開発した異地点電圧位相精密計測装置を仙台、東京、秋田に設置して、それぞれの遠隔地点と八戸間で異なる固有周期を持つ電力動揺を観測できることを確認できた。また、電力自由化における消費者行動、参入プレーヤーの利益最大化の行動が電力取引に及ぼす影響を検討した。その結果、本展開研究で開発した異地点電圧位相精密計測装置をベースとして、各種電源の電力発生における特徴を生かしつつ、消費者の多様化した要求を満たすようなホモジェニアスな電力流通設備の構造、運用、制御を工学的に実現する「パケット電力輸送装置の開発」が実現しうることを確認できた。
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