研究課題/領域番号 |
11555101
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
情報通信工学
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
宮崎 保光 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00023169)
|
研究分担者 |
増田 忠弘 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (50293759)
黄 新民 愛知工科大学, 助教授 (00262973)
後藤 信夫 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60170461)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
|
キーワード | 導波路型光増幅器 / RFスパッタリング法 / ガーネット / Erイオン / Ybイオン / パルス応答特性 / 蛍光特性 / 光吸収特性 / 蛍光分光特性 / 液晶成長装置 / 液結晶成長装置 |
研究概要 |
Er添加ガーネット結晶薄膜を用いた小型の広帯域高効率集積型増幅器および回路に関して検討を行い、次の成果が得られた。 1.RFスパッタリング装置を使用してYAG基板上にEr添加およびEr-Yb共添加ガーネット結晶薄膜を作製した素子とGGG基板上にEr : YIG薄膜を作製した素子に対して、それぞれ組成及び結晶性の評価を行い、従来のEr添加YGG結晶薄膜と比較検討することで最適な材料構成を決定した。また結晶の成長制御・品質に優れている液相成長装置を用いて、Ce、Bi添加YIG結晶薄膜を作製し、結晶薄膜の作製条件の検討、最適化を行った。 2.Er添加ガーネット結晶薄膜の吸収・蛍光スペクトルを測定し、最適な励起波長および信号波長を決定した。さらに、最適信号波長での導波路損失の測定を1.55μm帯波長可変レーザ光源を使用して行い、最適信号波長における光吸収損失を測定した。 3.定常状態における静的増幅特性の理論解析を行った。Er-Yb共添加した場合、Erの単独添加にくらべ、単位長さあたりで高い増幅利得を示し、素子の小型化が望めることがわかった。またYbイオンの濃度により増幅利得の導波路長依存性が変化することがわかり、Ybイオン添加濃度の最適化を行った。 4.Er-Yb共添加ガーネット結晶薄膜を用いた導波型光増幅器における励起光と信号光の静的伝搬特性について検討を行った。利得・雑音特性の添加イオン密度や伝搬距離への依存性についても検討を行った。さらに高精度レーザ描画装置を用いて導波路の三次元化を行い、増幅利得および増幅効率の向上が望める。 5.利得スペクトルと導波路の分散特性を考慮し、超短光パルスの増幅として、希土類イオンに対し時間依存する3準位系及び4準位系レート方程式を用いて過渡応答特性の数値解析を行った。ErおよびEr-Yb添加増幅素子について比較検討した結果、増幅されたパルスの出力波形は非線形を示すことがわかった。ナノ、ピコ秒オーダの光パルスにおける動的増幅特性の理論解析結果をもとに、フェムト秒オーダの光パルスにおける動的増幅特性の解析を行い、超高速光通信信号の増幅および高速演算処理を可能とする光情報処理機器(超高速・超並列コンピュータ)の実現性について調査検討を行った。 増幅特性の向上、高効率化、広帯域化、小型化について、今後さらに検討する必要があるが、この成果をもとに、さらに内容のある研究開発展開が可能となった。
|