研究課題/領域番号 |
11555106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山下 努 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (30006259)
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研究分担者 |
水柿 義直 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30280887)
陳 健 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90241588)
中島 健介 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (70198084)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
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キーワード | テラヘルツ帯 / 高温超伝導 / ジョセフソン接合 / 平面型アンテナ / 小型冷凍機 / 準光学技術 / 計測システム / ヘテロダイン・ミクシング / 広帯域平面型アンテナ / ヒルベルト変換 / テラヘルツ / スペクトロコピー |
研究概要 |
本研究では、超伝導デバイスを小型冷凍機に取付けたシステムのテラヘルツ(THz)帯における特性の評価方法を確立し、高速かつ簡便な計測系の開発を目的とした。最適な基板材質の選択や薄膜と接合の作製技術の改善により、高温超伝導デバイスの直接応答周波数としてこれまで最高の2.5THzの電磁波に対する明瞭な応答(シャピロステップ)を観測した。また、より高い動作温度(70K)においてもTHz信号に応答することを確認した。さらに、これらの接合の外部印加磁界に対して応答の影響、ヘテロダイン検波等も調べた。その結果、微弱な直流外部磁界を印加することによって応答感度を向上できることが見出され、数値計算により新たな現象であることが判明された。ヘテロダイン・ミクシングによってはTHz信号をより低い中間周波数(1.5GHz)信号への変換にも成功した。これらの結果を踏まえ、より実用的な計測システムの実現を目指して、ジョセフソン接合と広帯域平面型アンテナとの集積化、小型冷凍機に搭載したデバイスの特性影響及び測定・解析のプログラム化についての研究を行った。アンテナと結合した接合の電気特性を低温において計測した。幾つかの共振構造が明瞭に観測され、計算より、その現象はジョセフソン効果と結合したアンテナとの共振現象であることを明らかにした。また、準光学設計技術に基づき、システムを設計し、TPX等の低誘電率材料を用いてシステムを構成した。外来電磁気信号に敏感なジョセフソン素子を小型冷凍機に取り付け、高周波電磁シールド室内においてTHz波応答特性を評価して、作成したシステムが機能することを確認した。更に、計測の高速化と簡便化を目指し、データ採集、ヒルベルト変換といった処理・解析の自動化プログラムを開発した。これらを統合したシステム化によって、簡便なTHz計測システムの実現ができると期待される。
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