配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2002年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
拡散反射赤外分光スペクトルによる農薬の残留濃度の検量線を評価し,さらに,未知試料の赤外スペクトルから,残留している可能性のある農薬種類を検索するスクリーニング技術開発のため,赤外スペクトルの特徴抽出法を検討した.さらに,これまで研究開発した拡散反射赤外分光・画像計測について食品の安全性計測への適用の観点から本研究を総括した. 主な結果は以下のとおりである. (1)農薬の安全基準値が1ppm以上の農薬成分(殺虫剤フェンバレレートおよびマラチオン)については,拡散反射赤外スペクトルを用いたPLS検量モデルは検量誤差が0.1ppm〜0.2ppmであり,実用性が確認できた. (2)検量誤差を±0.1ppm以上に改善することが未達成であり,安全基準値が1ppm以下に設定された成分(殺虫剤メソミル,殺菌剤ベノミルほか)のPLS検量モデルは実用上の課題が残った. (3)赤外スペクトルの主成分ベクトルの内積値より,残留する可能性のある農薬成分の判別するアルゴリズムを試作した.モデルスペクトルを用いた場合の判別の正解率は90%を超えており,本手法の妥当性を確認した. (4)分光画像情報と,レタスなど青果物の「おいしさ」情報(官能量)およびクロロフィル量,糖濃度との対応を検討した結果,拡散反射分光画像により青果物の品質計測が可能であることを明らかにした. 以上のことから,拡散反射赤外分光情報および赤外分光画像情報より,青果物など食品の安全性などの品質計測が可能であることが明らかとなり,食品生産・流通などの現場評価・計測への可能性を見出した.
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