研究分担者 |
庄司 多津男 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (50115581)
小澤 祥二 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 助手 (00303678)
板谷 義紀 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (50176278)
木山 信道 日本高周波株式会社システム事業部, 技術部担当(研究職)
神田 稔 日本高周波株式会社システム事業部, 事業部長(研究職)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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研究概要 |
本研究では,ハロゲン元素,重金属元素を含む難処理有害物質に対してエネルギー印加技術としてプラズマ技術を適用し,プラズマ反応場中における各種廃棄物の分解挙動について実験的検討を行った.本報告では,次の二つのプラズマ技術を用いた廃棄物処理技術について,これらのプラズマ技術を適用した場合の実験結果について報告を行った. (1)非平衡プラズマを用いたハロゲン系化合物ガスの完全分解および有害副生成物の発生抑制におよぼすプラズマ反応場制御の効果 (2)高密度熱プラズマによる金属含有固体廃棄物からの金属成分分離除去システムにおける生成プラズマの特性評価 (1)の非平衡プラズマを用いたハロゲン系化合物ガスの分解無害化技術に関する研究では,分解反応場における共存ガスの影響について検討を行った.空気雰囲気での分解プロセスを想定した実験では,酸素ガスの存在によって分解率の低下が確認されるとともに酸素分子を含む有害副生成物の発生が確認された.また,水素ガスを添加した実験では生成するハロゲン元素の捕獲剤として有効に作用し,分解率の向上が認められた.また,生成する有害副生成物の反応場での吸収除去を目的として固体吸収剤を反応場に投入した結果,分解率の増加とともに副生成物の発生抑制効果が認められた. (2)の金属含有固体廃棄物に対して有価金属種の分離回収を行うシステムについて,今回熱源として用いた高周波トーチシステムの性能評価について実験を行った.その結果,印加電力(Pin)10kW以下の条件下でプラズマ密度(np)が2.6x1015cm-3,励起温度(T)は1.7eVに達し,各種金属酸化物を瞬時に蒸発し,原子,イオンレベルまで分解可能であることが明らかとなった.なお,高周波トーチは電極がプラズマ中に存在しない無極放電であるため,反応物質の投入により,プラズマが不安定になることが明らかとなっている.今後は固体物質の存在がプラズマ反応場に与える影響について検討を行っていく予定である.
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