研究課題/領域番号 |
11555200
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東谷 公 京都大学, 工学研究科, 教授 (10039133)
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研究分担者 |
神田 陽一 京都大学, 工学研究科, 助手 (60243044)
宮原 稔 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60200200)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / 吸着層 / 光学顕微鏡 / 表面 / 表面改質 / 近接場光顕微鏡 / 吸着 / 走査型近接場光顕微鏡 / 表面間力 / 気泡 / 高分子 |
研究概要 |
原子間力顕微鏡(AFM)は、表面構造と表面間力がin-situに測定できる装置であり、界面構造研究に用いる今後の新たな複合装置開発のためのプロトタイプとして重要な存在である。そこでまず第一段階として、従来から使用してきたAFMを用いて、界面活性剤、高分子等の水溶液中においてそれらが吸着した雲母表面の凹凸像および表面間力プロフィールを得、吸着メカニズムの推定を試みた。また光学顕微鏡とAFMを複合させ、表面間力と界面の光学像を同時に測定できる装置を作成し、水溶液中の疎水表面上にナノサイズの気泡の存在を確認し、疎水表面間に働く長距離性の引力の発生起源の推定を試みた。つぎにAFMと類似の表面走査機構を持つ走査型近接場光顕微鏡(SNOM)を用いて、液中in-situ表面観察を試みた。本試みでは、プローブからの発光源にアルゴンレーザーを用い、ガラス表面を水溶液中にてin-situ観察することに成功し、表面の凹凸像及び光学像を得た。同様の実験を他の透明な試料表面に関しても試み、電解質、界面活性剤、高分子等が溶存する水溶液、石英、ガラス等の透明試料が使用可能であることがわかった。また、表面に蛍光プローブを導入し、光源に励起光を使用することで表面の蛍光像が得られる可能性があることが明らかになった。これらの応用として微細分光分析が考えられる。ただしソースが非常に弱くなりS/Nが悪くなるという弱点が予想されるため、まず通常のFTIRでどこまで感度があるのかを検討した。その結果、わずかなコンタミの影響が無視できず、分光分析の光路や試料室を真空化するとか、高純度な光ファイバーを用いるなどの工夫が必要であることが明らかになった。そのため、微細分光分析への応用は今後の装置の改良を待つ必要がある。
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