研究課題/領域番号 |
11555205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
佐藤 正之 群馬大学, 工学部, 教授 (70008473)
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研究分担者 |
三浦 雅彦 (株)神戸製鋼所, 技術開発本部, 研究員
原野 安土 群馬大学, 工学部, 講師 (90238204)
大嶋 孝之 群馬大学, 工学部, 助手 (30251119)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1999年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 水中プラズマ / パルス放電 / 水中放電 / ラジカル / 有機物分解 / 環境浄化 / 高エネルギーエレクトロン / 放電形態 / 水中ブラズマ |
研究概要 |
平成11〜13年度の研究によって次のような成果が得られた。 (1)低導電率水溶液中で二段階放電破壊現象が生ずることを発見した。コンデンサに蓄積された電荷が放電する際に、いったん生じたストリーマ放電が休止し、ある時間をおいて次の放電が再び生ずる現象である。この現象は水の導電率に大きく影響し、導電率が15μScm^<-1>以下でコンデンサ容量が4nF以上の時に観察された。また、ある範囲内の印加電圧の場合でのみ発生した。一回の放電で二段階のラジカル生成が期待でき、有機物質の分解に有効に作用するものと思われる。 (2)水中パルス放電は電極間距離と水の導電率によってモードが異なることを発見した。電極間距離を変化することによって、ストリーマ、スパーク、スパークとストリーマ混合放電の三つのモードが観察され、それぞれのモードでのメカニズムの違いから、結果として活性種と紫外線の生成量が大きく異なることを、発光分光分析とフェノール分解の結果から明らかにした。 (3)三つの水中パルス放電モードを用いて、有機物質としてのフェノールの分解と染料の脱色を試みた。フェノールの分解では放電モード、印加電圧、ガスバブリング及び過酸化水素の添加効果について検討した。さらに、染料の脱色では放電モード、染料の濃度、水溶液のpH、及び過酸化水素添加の脱色率への影響について検討し、それぞれに最適値があることを明らかにした。 (4)反応有効容積を広くするために、リングと円筒電極を使用した新しい放電反応器を開発し、反応器の特性と有機物質分解への応用について検討した。有機物質の反応特性については、電極構成、印加電圧極性と水溶液の導電率に大きく影響された。本電極形状を用いることにより、広域にストリーマ放電を生成することができ、リングの本数と円筒の長さを増加することにより、今後の実用的プラズマ反応器としてのスケールアップが期待できる。
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