研究課題/領域番号 |
11555207
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷垣 昌敬 京都大学, 国際融合創造センタ, 教授 (30027148)
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研究分担者 |
車田 研一 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (80273473)
城石 昭弘 富山大学, 地域共同研究センタ, 教授
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | エッチング廃液 / 処理プロセス / 静電擬液膜 / 攪拌型バルク液膜 / 液滴の分散挙動 / 物質移動 / 擬液膜 / 分離操作 / 廃液処理 / 静電液膜 / 抽出分離 / 酸廃液処理 / 液滴分裂 / 銅イオン / リサイクル |
研究概要 |
本研究は、電子工業において使用されているプリントサーキットボードのエッチング工程中で出てくる高濃度の銅を含む高酸性廃液から,擬液膜法を用いて銅金属を回収・再資源化し,同時に酸のリサイクル使用を可能とする廃液処理プロセスを設計・開発することを目的として実施した。 初年度(Report1)は、高酸性下での銅の抽出が可能な(1)抽剤の探索を行い,選んだ抽剤を用いて(2)静電擬液膜実験(ESPLIM)および(3)攪拌型バルク液膜実験を行った。銅の一部回収資源化と酸のリサイクルは可能であったが、ESPLIMにおいては多段化、槽の高さを上げるなどの対策が必要であることがわかった。また、攪拌型バルク液膜では、油相循環の効率化や添加剤の投与による回収速度の増加が必要であることがわかった。 次年度(Report2)は、新規に開発された抽剤などを用いて主として(3)攪拌型バルク液膜実験を行った。攪拌槽内の油滴と上部バルク油相間の交換が迅速に行われていないことが明らかとなったので、攪拌翼による油相交換効率の増大および油相強制循環を試みた。これによって油相の交換効率を大幅に増大し、総括物質移動抵抗を大きく減少させることが可能となった。しかしながら、これまで開発された抽剤は銅の抽出の際にその数倍の酸の抽出を伴うので、(4)プロセス開発のフィージビリティー検討の結果、酸を抽出せずに銅だけを抽出する新しい抽出剤の開発が待たれる。 上記の抽剤探索が残念な結果となったので,(5)静電擬液膜実験装置の設計に必要となる電場中における液滴の分裂挙動と物質移動挙動をもうひとつの中心的な研究課題とした。液滴の分裂挙動と運動をビデオカメラで観察することによってその挙動をモデル化することができた。また、このモデルと既存の物質移動推算弐を組み合わせることによって,静電擬液膜装置での総括的な抽出性能を予測することが可能となった(Report3)。
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