研究課題/領域番号 |
11555225
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
澤田 嗣郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90011105)
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研究分担者 |
片山 建二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (00313007)
由井 宏治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (20313017)
藤浪 眞紀 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (50311436)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
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キーワード | 光熱変換 / 走査型プローブ顕微鏡 / 超高速 / シリコン / 陽電子消滅 / 近接場光学顕微鏡 / ナノメートル / 表面 / 時間分解 / ポンプープローブ法 / 半導体表面 / 近接場光 / 格子欠陥 / 過渡反射格子 / ピコ秒 |
研究概要 |
我々はこれまで高速光熱変換分光法の開発と応用研究を推進してきた。この手法を用いると、固体表面ナノ領域における励起キャリヤ、熱波、表面弾性波を観測することで表面での電気伝導率、熱伝導率、弾性率などを求めることが可能である。一方、近年、ナノテクノロジーの進歩にともない、半導体デバイスではナノサイズの加工が求められるようになり、それに伴い、ナノサイズの構造体の物性評価法に対するニーズも高まってきた。しかし、高速光熱変換分光法は光学測定であるために、回折限界である1μm以下の空間分解能を得ることは不可能であるため、ナノ領域の物性測定法としては用いられていなかった。そこで、我々は本分光法をナノ領域に適用するために走査型プローブ顕微鏡を光熱変換分光法と組み合わせることを着想し、装置を開発した。本課題では装置開発の前段階として、代表的半導体であるシリコンの高速ダイナミクスを詳細に明らかにするところから着手した。まず、キャリヤの拡散過程を明らかにする目的で、過渡反射格子法と過渡反射法を同時に測定する手法を開発し、キャリヤがミクロンオーダーの距離を移動する時間を直接測定する手法を開発した。また、欠陥がキャリヤ挙動に与える影響を調べるために、時間分解スペクトル測定を可能にし、トラップされたキャリヤのエネルギー準位分布を観測する手法を開発した。さらに、今後の欠陥評価との関連も考慮に入れ、半導体中の、特に空孔-不純物複合欠陥を観測できるという特徴をもつ陽電子消滅法の開発も行なった。これらの準備をふまえて、走査型顕微鏡と光熱変換分光の複合化に取り組んだ。走査型プローブ顕微鏡としては、光を導入するということを考えると、AFMよりも近接場光学顕微鏡(SNOM)の方が現実的と考え、SNOMを用いて光熱変換分光測定を行い、信号取得に成功した。
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