研究課題/領域番号 |
11555240
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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研究分担者 |
坂東 尚志 住友製薬株式会社, 研究員
岡島 俊哉 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (60224002)
木村 正成 長崎大学, 工学部, 助手 (10274622)
福田 勉 長崎大学, 工学部, 助手 (80295097)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1999年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | アレン / カーバメート / Frontier Orbital Theory / [2+2]環化付加 / [2+4]環化付加 / 1,3-スルフォニル移動 / シクロブテン / テトラヒドロピリジン / [2+2]付加 / [4+2]付加 / オキサゾリジノン / 複素環化合物 / スピロ化合物 / 環化付加 / 転位反応 / 環化付加反応 |
研究概要 |
工業原料である2-ブチン-1,4-ジオールやプロパルギルアルコールを原料として、各種置換様式をもつ2-ビニリデンキサゾリジン-2-オン(アレンカーバメート1)の簡便合成法を開発した。また、1が以下に示す特異な、あたかも反応相手によりカメレオンの様に反応様式を変化させることを発見した。 1)電子欠損アルケン(例:methyl acrylate, acrylonitrile)や共役アルケン(例:styrene, 1,3-butadiene),および共役アルキン(例:methyl acetylenecarboxylate, phenylacetylene)などは、アレンカーバメート1と単に70-100℃で熱するだけで位置、および立体選択的に[2+2]環化付加生成物を高収率で与える。各種の実験結果、および理論計算から、本[2+2]環化付加反応は熱的には許容の[2πs+2πs+2πs]Huckel遷移状態を経由し、協奏的に進むことを明らかにした。このことはノーベル賞を受賞された福井謙一先生のFrontier Orbital Theoryにより予言されていたが、この予言をアレンに関して初めて実証した。 2)電子余剰アルケン(例:methyl vinyl ether, dihydropyran, benzofuran)などはアレンカーバメート1のスルフォンアミド基の窒素からアレン中心炭素への1,3-転位を誘起し、1-azabutadiene中間体を経由し、ヘテロDiels-Alder反応の結果tetrahydropyridineを与える。同様の1,3-転位は求核種アルコール、チオール、シラン(Si-H)でも誘起される。
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