研究課題/領域番号 |
11555250
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
大野 弘幸 東京農工大学, 工学部, 教授 (00176968)
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研究分担者 |
丸山 哲 TDK(株), 開発研究所, 主任研究員
吉田 修二 四国化成工業(株)研究センター, 所長(研究職)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | イオン伝導性高分子 / イオン性液体 / イオン選択輸送 / 室温溶融塩 / 高分子イオン伝導体 / 芳香族へテロ環アミン / 固体電解質 |
研究概要 |
室温溶融塩は新しい電気化学反応場として期待されているが、純品を合成することが難しかった。そこで、我々は始めに簡便な合成法を提案し、極めて多種多様な塩を合成し、それらの中から液状塩を多数見いだしてきた。これらの特性と構造の相関から高性能の溶融塩の合成指針を纏めることができた。次に機能性溶融塩の合成を進め、電場下で移動しない(溶媒として利用できる)溶融塩の合成に成功した。これらの知見を基礎として、高分子化を行った。重合可能な席としてビニル基をカチオンあるいはアニオンに導入し、溶融塩化させた。重合後イオン伝導度は大きく低下したが、これは系が固くなりイオンの移動度が大幅に損なわれたためである。そこで、ビニル基とイオン性席との間にスペーサーを導入し、重合後のイオン伝導度の低下抑止を試みた。その結果、適切なスペーサー長が有効であることを見いだした。さらに両イオンを固定した高分子など、多様な形態を作成し、選択的イオン伝導能に優れた系の設計を行った。これには代表的な生体高分子であるDNAも検討した。いくつかの系が優れたイオン伝導性高分子となり、柔軟性に富んだフィルムを与えた。リチウムカチオンを選択的に輸送する能力を有する高分子を用いてリチウムイオン電池を試作した結果、従来の有機溶媒を電解質とした系と同等の性能を有する電池が試作できた。
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