研究課題/領域番号 |
11556014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
塚越 規弘 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (50115599)
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研究分担者 |
山根 隆 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80030055)
加藤 雅士 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (70242849)
小林 哲夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (20170334)
高橋 守 旭化成工業(株), 診断薬研究部, 副部長
白井 剛 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00262890)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
2000年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1999年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | Acremonium sp.HI-25 / アスコルビン酸オキシダーゼ / タカアミラーゼAプロモーター / 部位特異的変異 / 至適pHの中性化 / V193P / P190I / アルコルビン酸オキシダーゼ |
研究概要 |
Acremonium sp.HI-25に由来するアスコルビン酸オキシダーゼ(ASOM)cDNAをAspergillus oryzaeのタカアミラーゼAプロモターを使用してA.nidulansを宿主に発現させることに成功した。この発現系を利用して、酵素生産性の増大、蛋白工学的至適pHの中性化、三次構造の解析、臨床診断・食品保蔵における新しい利用法の開発を目指した。 #1.タカアミラーゼA遺伝子の発現量を5倍程度増加させることの知られている転写促進因子Hap complexはHapB,HapC,HapEの3種類のサブユニットで構成されている。転写量増大へ向けて、それぞれのサブユニットの最小単位を探索した。それぞれのサブユニット遺伝子の様々な欠損遺伝子を構築し、大腸菌内で発現させ、それぞれのタンパク質を精製してDNA結合活性の有無からサブユニットの特性を詳細に解析した。 #2.Random mutagenesisにより至適pHが変化した変異株を1株分離することに成功した。この株のASOM遺伝子の塩基配列を決定した結果、Substrate Binding Region I(SBRI)に存在するValine 193がProlineへ変換されていた。本変異酵素ASOMは至適pHを大きく変化させており、中性側に1unitシフトしていた。そこで、SBRI領域中で植物酵素のアミノ酸と異なる残基を植物タイプへ部位特異的に変異させ、至適pHの変化した酵素を検索した結果、V193PとP190Iは耐熱性やアザイド耐性度などに変化なくpHのみが中性側に変化していた。その他の変異導入では至適pHの変化のみならず、耐熱性なども変化してしまった。 #3.コンピューターグラフィックスで植物酵素から推測したASOMの構造中ではGlu192はArg309とイオンペアーを形成してる。Val193をProlineへ変化させるとGlu192とArg309のイオンペアーが破壊される結果、Arg309とAsp459との間に新しいイオンペアーが形成される。基質認識部位でこのような構造変化が酵素の至適pHに影響を与えたと推測した。
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