研究課題/領域番号 |
11556016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大川 秀郎 神戸大学, 遺伝子実験センター, 教授 (90233048)
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研究分担者 |
三宅 司郎 株式会社ホリバ・バイオテクノロジー, 開発・営業部長(研究職)
川田 充康 大塚化学株式会社, 鳴門研究所, 主任研究員
片桐 昌直 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00185802)
中田 昌伸 神戸大学, 農学部, 教授 (40031190)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
2002年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 内分泌攪乱化学物質 / ビスフェノールA / ノニルフェノール / モノクローナル抗体 / ELISA / scFv / PCB / アフィニティーカラム / 外因性内分泌攪乱物質 / 外因性内分泌撹乱物質 / シメトリン / アラクロール / パラニトロフェノール / 可変領域cDNA / 有機リン殺虫剤 |
研究概要 |
内分泌攪乱化学物質(Endocrine disruptor : ED)、即ち、動物の内分泌系を攪乱する化学物質による環境や農水畜産物の汚染の拡大とそれに伴う人の健康並びに生態系への影響が心配されている。これらEDは極低濃度(ナノレベル)で、動物の内分泌系に作用する。そこで、これまでにないナノレベルのEDsを検出・負荷軽減する新たな技術が求められている。とりわけ、迅速かつ簡便に汚染現場を監視するモニタリング法の開発が求められている。そこで、生体の抗原抗体反応の特異性、反応性を利用した免疫化学測定法をEDの環境測定の迅速・簡便法として開発することを試みた。 1.外因性内分泌攪乱化学物質のハプテン・抗原(免疫原)の作製 除草剤アラクロール、シマジンなどのハプテン、抗原(免疫原)などを合成し、免疫原をマウスに免疫して抗体を調製し、また、抗原をELISAの測定条件確立に供した。 2.モノクローナル抗体の調製とELISAの確立 免疫したマウスから、抗体産生細胞をスクリーニングすることにより、除草剤アラクロール、シマジン及びPCBなどに特異的なモノクローナル抗体産生細胞を得、それらから調製したモノクローナル抗体を用いたELISAの測定条件を確立した。PCBに対する2種のモノクローナル抗体はELISAで高感度であり、また、広範囲のpH及びメタノール含有の条件下での安定測定に有効であった。 3.遺伝子組換え一本鎖可変領域scFv抗体の調製 ビスフェノールAについて4種のモノクローナル抗体産生細胞からおのおの相当するscFv抗体を調製し、また、ノニルフェノールについては2種のscFv抗体を調製した。いずれのscFv抗体もELISAにおいて相当するモノクローナル抗体と同等の反応性を示した。また、組換え体scFv抗体を調製し、ELISAにおける抗原との反応性から、抗原・抗体反応の反応性や特異性に係わるアミノ酸残基を特定した。 4.アフィニティーカラムの開発 ビスフェノールAのscFv抗体を組換え大腸菌の培養により大量に調製・精製し、5lの培養で10mgの精製抗体を得た。精製scFv抗体を用いてアフィニティーカラムを開発した。本カラムを用いて、試料前処理条件を確立し、その結果、本カラムは実環境試料水からのビスフェノールAの濃縮に有効であった。
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