研究課題/領域番号 |
11557009
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
那谷 耕司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90202233)
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研究分担者 |
加藤 一郎 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (50250741)
高澤 伸 (高沢 伸) 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50187944)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2001年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | Reg / Pancreatic islet β-cells / Regeneration / Cer-lox Pシステム / 糖尿病 / 再生遺伝子 / 遺伝子ファミリー / BACクローン / Cre-lox Pシステム / Cre-lox P システム |
研究概要 |
本研究の目的は、膵β細胞や神経組織の再生・増殖に関与しているRegファミリーの遺伝子を全て欠失したマウスを作製し、Regファミリーの機能を解析すると共に、このReg遺伝子ファミリー欠損マウスを組織再生不全の新たなモデル動物として開発することである。平成11〜13年度の研究により以下の成果が得られた。 1.マウスRegファミリーの既知の5つの遺伝子を含むBACクローンを単離しSouthern法、PCR法により解析したところ、マウスRegファミリー遺伝子は第6染色体C/D領域の約75kbpの領域に5'側からReg IIIβ-Reg IIIα -Reg II -Reg I -Reg IIIγの順にクラスターを形成して存在していることが明らかとなった。 2.1.で単離したBACクローンを解析したところ、Reg IIIβとReg IIIαの間に新たなRegファミリー遺伝子が存在していることが明らかとなった。新規Regファミリー遺伝子はtype III Reg遺伝子に属しており、Reg IIIδと名付けた。Reg IIIδ遺伝子の転写方向はReg IIIγと同方向でその他の遺伝子とは逆向きであった。さらにこのBACクローンを解析したが、全長130kbpのBACクローンの中には新たなRegファミリー遺伝子は存在していなかった。 3.以上の解析結果を基にReg遺伝子ファミリークラスターに対してReg IIIβ遺伝子の外側にlox P配列が挿入されたノックアウト用ベクター、クラスターに対してReg IIIγ遺伝子の外側にlox P配列が挿入されたノックアウト用ベクターをそれぞれ作製した。 4.現在3.で作製したベクターをES細胞に導入し、染色体上の遺伝子が相同組換えにより入れ換わった変異細胞株の分離を試みている。 最近になりRegファミリー遺伝子クラスターの外にもRegファミリー遺伝子が存在することがヒトで報告され、クラスターを欠失しただけではReg遺伝子ファミリー全欠損にはならない可能性が出てきた。一方研究代表者らは最近になりReg受容体を単離し、その実体を明らかにしている。研究代表者らが単離したReg受容体は膵ランゲルハンス島以外の種々の組織でも発現しており、type I以外のRegファミリー蛋白質とも結合すること、またこれまでに他のReg受容体が見つかっていないことから、研究代表者らが単離したReg受容体がRegファミリー蛋白質と結合する唯一の受容体である可能性が考えられる。そこでReg遺伝子ファミリー欠損マウスの作製と並行して、5.Reg受容体欠損マウスの作製を行っている。これまでにノックアウト用ベクターをES細胞に導入し染色体上の遺伝子が相同組換えにより入れ換わった変異細胞株の分離に成功しており、現在キメラマウスの作製を試みている。
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