研究課題/領域番号 |
11557027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
西村 泰治 熊本大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10156119)
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研究分担者 |
水野 喬介 財)化学及血清療法研究所, 第一研究部, 部長
入江 厚 熊本大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30250343)
千住 覚 熊本大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50274709)
小川 道雄 熊本大学, 医学部, 教授 (30028691)
鈴木 操 熊本大学, 動物資源開発研究センター, 助教授 (60253720)
吉良 潤一 九州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40183305)
遠藤 文夫 熊本大学, 医学部, 教授 (00176801)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 自己免疫疾患 / 免疫応答 / 自己反応性T細胞 / 分子擬態 / アナログペプチド / CLIP置換インバリアント鎖 / エピトープ発現ライブラリー / CD4^+T細胞 / MHCクラスII分子 / インバリアント鎖 / CLIP / 発現クローニング / HLAクラスII分子 / エピトープライブラリー |
研究概要 |
自己免疫疾患は、本来、個体が免疫寛容を獲得しているべき自己抗原に対して免疫反応が生じることが原因で発症する。その機序の1つとして、自己抗原由来のT細胞エピトープと感染性微生物由来のエピトープとの間の分子擬態にもとづき、微生物抗原により感作されて活性化されたT細胞が自己抗原に対して交差反応を示すことが考えられている。実際にT細胞が認識するエピトープの構造上の制約は、従来考えられていたよりもずっと緩やかであることが明らかとなってきた。本研究は、T細胞が本来の抗原とは異なるペプチドを認識した際にどのような活性化を受けるのか、また自己反応性T細胞クローンが認識しうる抗原ペプチドの多様性を検討し、これと類似性を示す病原微生物を特定することにより自己免疫疾患の発症機構を探ることを目的として行ない、以下のような成果を得た。 1)ヒトCD4陽性T細胞(Th細胞)クローンが認識する溶連菌由来の非自己エピトープのアミノ酸残基の一部を置換したアナログペプチドで、部分アゴニスト活性を示すものであっても、抗原提示細胞上に過剰に発現させることによりTh細胞に増殖応答を誘導することを見出した。しかし、このT細胞応答は本来の抗原ペプヂドの刺激によるものと異なり、T細胞受容体(TCR)近傍のシグナル伝達分子のリン酸化およびTCRの発現低下が認められないユニークなものであった。 2)申請者らが樹立したCLIP置換型インバリアント鎖を利用した、エピトープ発現ライブラリーを用いてTh細胞が認識する多様なエピトープを同定した。また、ランダムな配列を隣接する3アミノ酸残基に限定したライブラリーを多数用いることにより、IDDM患者由来のGAD65自己反応性Th細胞クローンが認識するエピトープの特徴を明らかにし、その情報をもとにTh細胞クローンが交差反応性を示す肺炎球菌、黄色ブドウ球菌由来のペプチドを同定した。
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