研究課題/領域番号 |
11557030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉良 尚平 岡山大学, 医学部, 教授 (50033212)
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研究分担者 |
伊藤 武彦 岡山大学, 教育学部, 助教授 (10291973)
早津 彦哉 岡山大学, 名誉教授 (10012593)
野上 祐作 岡山理科大学, 理学部, 教授 (00172768)
藤沢 邦康 岡山県水産試験場, 業務部, 専門研究員
小松 輝久 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60215390)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | 変異原性 / 多環芳香族 / 水域 / 時間荷重平均値 / 捕集装置 / ブルーレーヨン / 水流強度 / 補集装置 |
研究概要 |
1 瀬戸内海でのBenzo(a)pyrene(BaP)のTWA測定結果 11〜12年を通じてのTWAは、岡山沿海は0.16〜8.77ng/L、大阪湾は0.08〜7.04ng/L、北九州沿海は検出限外(0.01ng/L)以下〜18.88ng/Lであった。 2 石膏球溶解度に与える水温の影響 石膏球を流水中に懸垂して溶解試験を行った結果、石膏球減少量と流速とは直線関係を示したが回帰係数と回帰定数は水温の影響を受けた。石膏球減少量(ΔW)は水温(T)と水流速度(C)を用いた関係式で表すとΔW=(0.0189T+0.8162)C+0.1232T+0.2247が得られ、水温を測っておけば測定されたTWAの補正は可能である。 3 ブルーレーヨン(BR)に吸着後のBaP回収量に与える保存状態の影響 ビーカー中の蒸留水にBaP(1ng)を添加後、BRにBaPを吸着させた。直ちに抽出回収した量に対する保存後の回収率を算出すると、アルミホイルで包み-5℃に保存した場合は101.6±8.2%(1週間)と100.0±6.8%(2週間)、透明プラスチックホイルで包み室温(15-20℃)4週間では93.5±5.1%であった。すなわちBRに吸着した試料を遠距離輸送することの実用性が認識できた。 4 試料中BaP量と変異原性との関係 BR懸垂法で検出される変異原性はBaP量と正の相関があることは既に報告してきたが、少ないBaP量で高い変異原性を示す試料が見出された。その試料の採取地点はいずれも都市を貫通した川の河口付近であり、下水や都市廃水に由来する変異原性物質の関与が推定された。 5 研究発表等 11〜12年度の研究結果は次頁の通り科学雑誌及び学会で発表した。また、海外からの評価を受けるために、以下の国際シンポジウムでの発表準備を進めている。(1)PRIMO11(13年7月、英国Plymouth)、(2)ISTA10(13年8月、カナダQuebec)、(3)8thICEM(13年10月、静岡)
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