研究課題/領域番号 |
11557037
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
宮坂 信之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157622)
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研究分担者 |
戸塚 哲也 ノバディスファーマ(株), 研究本部, マネージャー
小池 竜司 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50250220)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1999年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 経口寛容 / MAdCAM-1 / アジュバント関節炎 / モノクローナル抗体 / 接着分子 / 腸管附属リンパ組織 / 慢性関節リウマチ / MAdCAM-1分子 / 関節炎 / 粘膜免疫 / ホーミング / GALT |
研究概要 |
抗原物質を経口投与することにより、免疫学的寛容を誘導する経口寛容を、自己免疫疾患の治療に応用することを最終的な目標として、腸管粘膜関連リンパ組織(gut-associated lymphoid tissue ; GALT)特異的細胞接着分子であるMAdCAM-1分子の関与について検討を行った。汎用実験動物であるラットについて、複数の抗MAdCAM-1モノクローナル抗体を樹立し、これらが免疫学的ツールとして有用であることが確認できた。またMAdCAM-1分子の基本的特徴を理解するために、様々な発生段階のラットにおける発現分布を免疫組織染色法により検討したところ、成体では発現が見られない皮膚、胸腺に胎生期から出生直後にかけて発現が見られ、同時期のリンパ球の流出入に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 抗MAdCAM-1抗体をラットアジュバント関節炎およびII型コラーゲンによる経口寛容誘導モデルに投与したところ、MAdCAM-1のリガンド接着阻害抗体の投与によってアジュバント関節炎はわずかに発病が早まる傾向がみられた。さらに経口寛容を誘導する系での投与によも関節炎は増悪し、寛容の成立に枇て阻害的に作用する可能性が示唆された。すなわちMAdCAM-1を介した経路は経口寛容成立を促進する方向に機能していることが推測された。本検討は、例数や抗体投与の条件についてまだじゅうぶんとは言えないが、経口寛容誘導においてはMAdCAM-1接着経路を増強することが、その効率的な臨床応用に有効である可能性を示峻するものであった。また、その具体的メカニズムをさらに詳細に理解することも、臨床応用のために必要であると考えられ、今後の検討課題としていくこととした。
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