研究課題/領域番号 |
11557040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小俣 政男 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90125914)
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研究分担者 |
吉田 晴彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60240305)
中尾 雅文 武田薬品工業株式会社, 創薬研究本部, 首席研究員
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | Helicobacter pylori / 細胞内情報伝達 / cag PAI / スナネズミモデル / マクロアレイ / cagA / cagPAI / CagPAI / マイクロアレイ / 胃炎 / リン酸化 |
研究概要 |
(1)NF-κB活性化の検討 炎症や癌化に関与するNF-κBのH. pyloriの共培養によるヒト胃癌細胞での活性化機序の解析を行うと共に、単球系細胞におけるH. pyloriの直接接触を介さない上皮細胞異なる経路で生じる活性化機序を明らかにした。胃癌細胞においてはcag PAIを有するH. pyloriのみが活性化し、単球系細胞ではcag PAIの有無に関わらず活性化した。 (2)H. pylori感染による細胞増殖シグナルの活性化 胃癌細胞でのH. pyloriの共培養による細胞増殖に関わるMAPK、JNK、c-fos、サイクリンD1などの分子のcag PAI依存性の活性化機構を明らかにした。 (3)Cag A蛋白による細胞増殖シグナルの活性化 cag PAIが形成するIV型分泌機構をもちいて宿主上皮細胞内に注入され、更にリン酸化されるCag A蛋白が、Cag AのC端側(872-950aa)を介しチロシンリン酸化とは独立してElk1をリン酸化しSREの活性化する事が判明した。 (4)H. pylori感染により発現増強する遺伝子のアレイを用いた網羅的解析 ヒト胃癌細胞株にH. pyloriを感染させることによって惹起される宿主細胞のmRNAの変化を網羅的に検討するため、2304の遺伝子量スポットしたマイクロアレィをin-houseで作成し、TN2株による8/2304の遺伝子の活性化を検出した。 (5)スナネズミ感染モデル 長期感染ではcag PAI陽性の株では慢性活動性胃炎,潰瘍、胃癌を認めたが、cag PAI陰性の株では病理学的変化が乏しく、cag PAIのin vivoにおける病原性が明らかとなった。 短期感染でもcag PAIに依存した胃炎を認め、in vivoにおけるH. pyloriの病原因子のスクリーニングに短期感染が有用であることを示した。
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