研究課題/領域番号 |
11557042
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
篠村 恭久 (篠村 泰久) 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90162619)
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研究分担者 |
村山 洋子 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
清原 達也 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50322178)
宮崎 義司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30303960)
上山 晴美 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
金山 周次 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40185913)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
2000年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1999年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 消化管運動 / カハール介在細胞 / ペースメーカー / c-kit / 消化管運動異常症 / カハール |
研究概要 |
腸管壁在神経と平滑筋に間の介在するカハール介在細胞は消化管の自律的蠕動運動のペーシング機能を担っていると考えられている。私共は、c-kit遺伝子に機能喪失性突然変異を持つミュータントラットではカハール介在細胞の減少によって消化管蠕動運動が低下することを明らかにした。また、慢性特発性偽腸閉塞症患者ではカハール介在細胞が著明に減少していることを明らかにした。したがって、消化管運動異常症における蠕動運動の異常にカハール介在細胞の異常が関与すると考えられる。消化管運動異常症を治療するためには、従来の腸管神経を標的とした治療薬ばかりでなく、カハール介在細胞を標的とした治療薬を開発する必要がある。しかし、カハール介在細胞の増殖、分化および機能は未だ明らかになっていない。マウス腸管からc-kit陽性カハール介在細胞を単離し検討した結果、c-kitは胎生期においてはカハール介在細胞の増殖に、生後においてはカハール介在細胞の生存に重要な役割を担っていることを明らかにした。さらにカハール介在細胞の増殖、分化の調節および機能を検討するためにマウス消化管間葉系細胞の培養細胞株を樹立した。カハール細胞は腸管平滑筋細胞と共通の前駆細胞から分化すると考えられており、マウス腸管平滑筋細胞株にc-kit遺伝子を遺伝子導入した細胞ではカハール介在細胞への分化傾向が認められた。c-kitはカハール介在細胞の分化および機能維持に重要な役割の果たしていると考えられた。今後マウス消化管間葉系細胞株を用いてカハール介在細胞の増殖、分化および機能に関わる分子をさらに明らかにする。
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