研究課題/領域番号 |
11557066
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
天谷 雅行 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
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研究分担者 |
小安 重夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90153684)
大山 学 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10255424)
西川 武二 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
鈴木 春巳 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (70235985)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
2001年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 遺伝皮膚疾患 / 免疫宣容 / 自己免疫 / モデルマウス / ノックアウトマウス / 皮膚移植 / CD40リガンド / 遺伝性皮膚疾患 / 免疫寛容 / 経口免疫 / 経鼻免疫 |
研究概要 |
近年、遺伝子治療が、従来治療法のなかった遺伝性疾患、とくに劣性遺伝皮膚疾患の治療手段として注目されている。しかし、治療対気となる患者では、遺伝子導入により欠損タンパクを発現させても、そのタンパクに対する免疫寛容が確立していないため、外来遺伝子産物に対する免疫応答が生じ、遺伝子治療が無効となる可能性がある。そこで本研究では、遺伝子治療により発現させたタンパクへの免疫応答と、それに対する免疫寛容誘導法を検討した。具体的にはデスモゾーム構成蛋白であるデスモグレイン3のノックアウト(Dsg3-/-)マウスを皮膚遺伝病のモデルとして用いて、Dsg3の遺伝子治療を試み、その際に認められるDsg3に対する免疫応答とその抑制法を検討した。Naked DNA Injection法により、Dsg3発現ベクターをDsg3-/-マウス表皮に導入したところ、Dsg3に対する抗体産生が認められ、かつ、産生された抗体は、遺伝子導入で発現させたDsg3分子に結合することが明らかとなった。しかし、naked DNA injectionは遺伝子導入が安定していないため、このような免疫応答を確実に評価することは困難であった。また、免疫寛容導入法として経口寛容を検討したが成功しなかった。そこでDsg3を発現している(Dsg3+/+)マウス皮膚をDsg3-/-マウスに移植することで局所的に遺伝子治療が成功した状態を模擬する系を確立し、他法の検討を試みた。植皮を受けたマウスは、通常、2週間程度で抗Dsg3抗体を産生した。しかし、免疫応答確立の初期段階で重要とされる共刺激分子であるCD40-CD40リガンド間の結合を阻害する抗CD40リガントモノクローナル抗体で処置したところ、抗Dsg3抗体産生が有意に抑制され、この方法が遺伝子治療における外来遺伝子産物に対する免疫応答の抑制に有用であることが示唆された。
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