研究課題/領域番号 |
11557094
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
桂巻 正 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50253993)
|
研究分担者 |
大村 東生 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30295349)
向谷 充宏 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00253998)
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
|
キーワード | 肝移植 / 虚血・再灌流障害 / 心停止ドナー / hypoxanthine / microdialysate / 虚血再灌流 / hypoxanthicne / microdialysis / microdialysis法 / プリン代謝 |
研究概要 |
心停止ドナーからの肝移植の場合、グラフト肝がPNFを高率に発生するが、今のところグラフト肝のPNF発生を予知する方法は開発されていない。本研究は、肝microdialysis法を用いて、ドナー肝温阻血中の肝細胞外液hypoxanthine値の変動を測定することでグラフト肝のviabilityが移植前に評価可能を検討した。体重18〜23kgの雌豚を使用し、心停止ドナー肝を用いた同所性肝移植モデルを作成した。肝のhypoxanthine濃度測定はmicrodialysis法によって行なわれ、5分毎に得られたdialysateを高速液体クロマトグラフィーに注入してhypoxanthine濃度を定量した。再灌流3時間後の血液を採取し、血清AST値、LDH値を定量した。また、肝組織を再灌流5分前、2時間後に採取し、肝組織中アデニンヌクレオチド量、組織学的な肝障害の程度を検討した。レシピエントはドナー肝の温阻血時間に従って0分群(n=4)、30分群(n=13)、60分群(n=4)の3つの群に分類した。ドナー肝温阻血中のhypoxanthine濃度は温阻血時間の延長に伴いhypoxanthine値は高値を示し、生存率は低下した。30分群を用いてドナー肝温阻血中のhypoxanthine濃度と各種項目の検討を行ったところ、死亡群では生存群と比較して有意にhypoxanthine値が高値を呈し、温阻血中hypoxanthine値が高値を示した肝を移植されたレシピエントは移植後の組織障害が強かった。また、ドナー肝温阻血中のhypoxanthine値は移植後レシピエントの血清AST値、LDH値と有意な正の相関関係を、肝組織ATPと有意な負の相関関係を認めた。以上より心停止ドナーからの豚同所性肝移植モデルにおいて、ドナー肝温阻血中の細胞外液hypoxanthine濃度測定によって心停止ドナーからの移植肝の移植前評価は可能であった。
|