研究課題/領域番号 |
11557097
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
森下 靖雄 群馬大学, 医学部, 教授 (40145470)
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研究分担者 |
高橋 徹 群馬大学, 医学部, 助手 (20292584)
竹吉 泉 群馬大学, 医学部, 講師 (60272233)
石川 進 群馬大学, 医学部, 講師 (90241877)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
2002年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 冠灌流保存 / 冠灌流装置 / 心移植 / セルシオ液 / 長時間心保存 / 心停止ドナー / 群馬大学式臓器灌流装置 / 単純浸漬法 / 冠灌流法 / 保存 / 同所性移植 / 心機能 / 群馬大式臓器灌流装置 / 冠潅流法 / 心保存 |
研究概要 |
【緒言】教室では、単純浸漬保存と低流量による持続冠灌流保存を組み合わせた冠灌流装置を考案、試作した。この群大式冠灌流装置の特徴は、1)長時間の低温保存が可能 2)駆動力が不要 3)灌流圧が可変 4)搬送可能の4点である。今回、本装置を用いて24時間保存心および心停止ドナー心からの移植の可能性をそれぞれ検討した。【方法】雑種成犬を実験モデルとして用いた。単純浸漬保存と群大式冠灌流装置を用いた灌流保存とを保存・移植実験を通じて比較検討した。なお灌流液として酸素化Celsior液を用いた。1)24時間保存・移植実験:保存実験では核磁気共鳴スペルトロスコピーで心摘出直後と保存終了後の心筋細胞内高エネルギーリン酸を測定した。また、移植実験では24時間保存心を同所性に移植し、心機能を測定した。2)心停止ドナーからの移植実験:脱血による心停止を確認後20分間の温阻血とした。その後4時間保存した心臓を同所性に移植し、心機能を測定した。なお、温阻血後の長時間冠灌流保存は心筋組織浮腫が危倶されたため、温阻血直後の1時間のみ冠灌流装置を用いた。【結果】灌流保存は単純浸漬保存に比べ、1)24時間保存・移植実験:酸素化Celsior液を用いることで心筋内高エネルギーリン酸が24時間保存後も良好に保持され、移植後の心機能も良好であった。2)心停止ドナーからの移植実験:移植後の心機能は良好で、心筋組織浮腫も軽度であった。【考察】冠灌流装置の報告は散見されるが、現在のところ臨床上一般化していない。群大式冠灌流装置を用いることにより、24時間保存・移植実験ではgraftの長時間保存の可能性が、また心停止ドナーからの移植実験では心停止ドナーなどmarginal donorからの移植の可能性がそれぞれ示された。【結論】本装置を用いた保存方法は単純浸漬法に比較して良好な成績を示し、本装置の臨床応用への可能性が示唆される。
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