研究課題/領域番号 |
11557100
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 暉 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00028614)
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研究分担者 |
西村 元延 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90291442)
澤 芳樹 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00243220)
三好 新一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00190827)
森下 竜一 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40291439)
金田 安史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10177537)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2000年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1999年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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キーワード | 肝細胞増殖因子(HGF) / in vivo gene transfection / HVJ-リポソーム法 / 拡張型心筋症 / 線維化 / アポトーシス / 血管新生 / 遺伝子治療 / 虚血再灌流障害 |
研究概要 |
拡張型心筋症などの末期にみられる重症心不全の予後は極めて不良であり、先進国における死因の第一位を占める。現在は心臓移植しか根本的な治療がなく、分子生物学を応用した画期的な治療の開発が世界的な急務であり、厚生医学の果たすべき役割である。肝細胞増殖因子(HGF)は培養肝細胞の増殖活性を指標に本邦で発見・精製・クローニングされた増殖因子であるが、肝細胞以外にも多くの上皮系細胞、内皮細胞に対してその増殖、運動、形態形成を促進し、器官の発生や再生過程において重要な機能を担っていることが明らかとなった。HGFは非分裂細胞、すなわち心筋細胞、膵β細胞および神経細胞などに対してもその細胞死(アポトーシス)を抑制する。さらにHGFは血管新生作用、線維化抑制などの活性を有することが知られている。これらの作用は心リモデリングの進行による心不全の病態進行を抑制し、心機能改善に寄与することが期待される。われわれは当該研究期間において、HVJ-リポソーム法を応用することで遺伝子を心筋へ高率に発現させるin vivo gene transfectionを開発、前臨床実験を遂行した。さらに、HGFの心筋における機能解析として、特に1)虚血-再灌流傷害における心筋細胞保護作用、心筋傷害時におけるHGFシステムの活性化2)拡張型心筋症モデル動物におけるHGFの心機能低下、心筋線維化に対する抑制効果3)大動物心不全モデルにおけるHGF遺伝子治療の心機能および心リモデリング改善効果について明らかにした。これら前臨床実験の研究成果をふまえ、心筋梗塞に対するHGF遺伝子による血管新生療法の治験計画を本学遺伝子治療倫理委員会に申請中である。
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