研究課題/領域番号 |
11557103
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
飛騨 一利 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (10238305)
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研究分担者 |
岩崎 喜信 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00113522)
関 俊隆 北海道大学, 医学部・附属病院, 医員
多田 光宏 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (10241316)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2001年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | Spinal Cord / Injury / Apoptosis / Bcl-2 / Bax / Transgenic Mice / Knockout Mice |
研究概要 |
本研究計画では細胞アポトーシスの重要な制御因子であるBcl-2ファミリーの遺伝子改変マウスを用い、脊髄損傷における二次性損傷に続発するアポトーシスの意義を解明し、かつ薬剤治療効果判定のために有用な動物実験モデルを開発することを目的としている。平成13年度は平成12年度に完成したマウス脊損モデルをBcl-2トランスジェニックマウスに適用し、以下の結果を得た。 1)C57BL/6TgN(BCL2)22Wehiマウスを交配して得られた仔マウスを盲検実験に用いた。 2)T10レベルの椎弓切除後pneumatic impact deviceを用いて20psi(2m/s)の衝撃を加えた。 3)1,7,14,21,28日目に後肢運動機能評価を行うとともに、28日目に屠し、脊髄の病理学的検討を行った。 4)Bcl-2トランスジェニックマウスか否かは脾臓細胞のBcl-2発現をPCRにて検討して判定した。 5)(結果)後肢運動機能はWild typeに比べ、Transgenic miceにてやや改善の傾向を認めた。病巣の体積はWild type5.1±0.8x10^<-2>ml, Transgenic miceで2.9±0.5x10^<-2>mlと統計学的に有意にBcl-2を過発現したマウスにて病巣が小さく(p=0.03)、Bcl-2により損傷後のアポトーシスによる病巣拡大が阻止されていることが判明した。 この結果は、脊髄損傷後の病巣拡大にBcl-2ファミリー蛋白によるアポトーシス・抗アポトーシス作用が深く関与することを示唆しており、今後の脊髄損傷の治療における病巣進展拡大を阻止するターゲットとして、Bcl-2ファミリー蛋白が有力な候補となることを示唆する。これらの結果は近く誌上発表の予定である。
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