研究課題/領域番号 |
11557117
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺井 章人 京都大学, 医学研究科, 講師 (50243019)
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研究分担者 |
富岡 敦男 シスメックス(株), プロダクトマネージャー(研究職)
賀本 敏行 京都大学, 医学研究科, 講師 (00281098)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | フローサイトメトリー / 抗菌剤感受性試験 / 迅速化 / 細菌尿 / 抗菌剤 / MIC / 迅速診断 / 迅速診断法 |
研究概要 |
(1)検出装置の開発抗菌剤感受性結果の迅速化にあたり、細菌等の微少粒子を鋭敏に検出できる装置としてフローサイトメトリー装置を開発した。この装置は検体7.8μl中に含まれる総粒子数と1万粒子迄の各粒子の前方散乱光パルス強度(Fsc)とパルス幅(Fscw)及び蛍光強度(Fl)と蛍光強度幅(Flw)が測定可能であった。この装置を用い純培養下の菌液を蛍光染料を用いず測定し、粒子(細菌)のFsc及びFscw情報をパラメーターとして用いたdual-parameter-histogram(DPH)を描画すると、菌種の同定には至らないものの各菌種毎に特定の領域に集まる事を確認した。 (2)抗菌剤感受性迅速化細菌の薬剤感受性に伴う細菌粒子数の変化及び細菌のDPHの変化により求める方法を考案した。グラム陰性桿菌ではアルゴンレーザーによるFsc及びFscwが、抗菌剤の感受性の有無により変化する事を発見し、2時間の培養にて抗菌剤の感受性を求める事に成功した。グラム陽性球菌では抗菌剤受性結果の指標になる程のDPHの変化を捕らえることは出来なかったが、最近粒子数の変化により抗菌剤感受性の有無が2〜4時間の培養で求める事が可能であった。以上により、従来法なら約18時間要する所を大幅に短縮が可能になった。 (3)細菌尿の診断健常人の尿は夾難物が少ないが、感染症患者の尿は膿尿や細菌尿を認める。また、無菌性膿尿や細菌尿のみを認める患者もいる。これらの鑑別は臨床症状を基に行われるが、最終的な判断は培養結果により、一晩以上の時間を要する。我々は細菌尿の診断の迅速化を目的に細菌尿を培養液に希釈し培養、培養前後で本フローサイトメトリー装置で測定したところ、DPHの培養前後の差し引きで細菌の存在を1〜2時間で確認する事が出来た。
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