研究課題/領域番号 |
11557139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
高橋 直之 昭和大学, 歯学部, 助教授 (90119222)
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研究分担者 |
片桐 岳信 昭和大学, 歯学部, 講師 (80245802)
宇田川 信之 昭和大学, 歯学部, 講師 (70245801)
新木 敏正 昭和大学, 歯学部, 講師 (90138420)
高見 正道 昭和大学, 歯学部, 助手 (80307058)
須田 立雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2000年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1999年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 炎症性サイトカイン / カルシウム / 骨誘導因子 / RANKL / OPG / 骨粗鬆症 / ODF / RANK / TNFα / IL-1 / 細胞内Ca |
研究概要 |
目的:骨吸収を抑制することを目的に骨粗鬆症治療薬の開発が行われている。我々は、骨芽細胞は破骨細胞分化因子(ODF/RANKL)をその細胞膜に発現し、破骨細胞前駆細胞の分化を促進することを明らかにした。骨吸収を抑制するためには、RANKLのシグナル系を抑制すること、RANKLとそのレセプターRANKの結合を阻害すること、更にRANKのシグナル系を抑制すること等が挙げられる。2年間の研究で、以下の結果を得た。 結果:(1)TNFαはM-CSFの存在下で造血系細胞の破骨細胞への分化を促進した。一方、IL-1は破骨細胞の骨吸収機能を誘導した。これらの炎症性サイトカインの効果はOPGによって抑制されなかった。(2)PTH/PTHrP受容体遺伝子を導入したSaOS-4/3細胞と骨髄細胞の共存培養系にPTHを添加すると多数の破骨細胞が形成された。PTHはSaOS4/3細胞のRANKLmRNAとM-CSFmRNAの発現をともに誘導した。RANKLとM-CSFはともに膜結合型として破骨細胞前駆細胞に作用した。(3)マウスの共存培養系において、A23187とIonomy cinは破骨細胞の形成を誘導した。また、高濃度のカルシウムも、破骨細胞形成を促進した。PKCの賦活剤PMAも破骨細胞形成を促進した。これらの刺激は骨芽細胞のRANKLmRNAの発現を誘導した。(4)BMPはRANKLとM-CSFが誘導する破骨細胞の分化を促進した。また、BMPはRANKLが誘導する破骨細胞の延命も促進した。これらBMP効果は可溶性BMP-1型受容体の同時添加により抑制された。また、破骨細胞前駆細胞と破骨細胞はともにBMPとBMP受容体mRNAを発現していた。これらの知見は、骨吸収を抑制することを目的とした薬物の開発に重要な知見を提供するものである。
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