研究課題/領域番号 |
11557176
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齊藤 真也 (斉藤 真也) 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)
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研究分担者 |
松永 公浩 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90222306)
中畑 則道 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60045804)
大泉 康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
石田 行知 三菱化学, 生命研, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | ミオシン / アクチン / トロポニン / トロポミオシン / 超沈殿 / 横紋筋 / 生理活性物質 / goniodomin A / 心筋 / 骨格筋 |
研究概要 |
心筋は骨格筋と同様に横紋筋に分類される。横紋筋では、ほかの組織には見られないタンパク質トロポニンがアクチン線維に結合し、ミオシンとの相互作用を阻害している。これは平滑筋や非筋細胞のミオシンとは異なり、横紋筋のミオシンが常に活性化状態にあるためである。すなわち、平滑筋や非筋細胞ではミオシンとアクチンの相互作用には様々なタンパク質が介在して制御しているのに対して、横紋筋ではトロポニン/トロポミオシンが直接相互作用を制御している。従って横紋筋のミオシンあるいはトロポニンに直接作用する薬物はその点において極めて高い選択性を持つことになる。我々はstreptomyces属から単離したthiotetromycinがミオシンB(制御タンパク質を含んだアクトミオシン)の超沈殿を促進することを見いだした。超沈殿は試験管内における収縮反応のモデルとして用いられており、thiotetromycinがアクチンとミオシンの相互作用を促進していることが示唆された。Thiotetromycinはさらにアクチンに直接作用してアクトミオシンATPase活性を抑制することを見いだした。しかしながら、トロポニン/トロポミオシン存在下ではこのような抑制作用は見いだされない。超沈殿活性化の機序はまだ不明であるが、相互作用活性化薬として非常に興味深い化合物である。さらに我々は、渦鞭毛藻から単離したgoniodomin Aの作用を検討したところ、ミオシンBの超沈殿を促進した。しかしながら、骨格筋スキンド標本に対してはCa^<2+>誘起性収縮を濃度依存性に抑制した。またアクトミオシンATPase活性に対しては促進効果を示したが、トロポニン/トロポミオシン濃度を過剰に増加させるに従ってその効果は減弱した。
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