研究課題/領域番号 |
11557179
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 北海道大学 (2001) 東京大学 (1999-2000) |
研究代表者 |
鈴木 利治 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (80179233)
|
研究分担者 |
丸本 恭正 第一製薬株式会社, 創薬第3研究所, 研究員
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1999年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
|
キーワード | アルツハイマー病 / β-アミロイド / アミロイド前駆体タンパク質 / プレセニリン / NF-kB / NF-κB / GeneChip |
研究概要 |
アルツハイマー病の発病原因として、β-アミロイド(Aβ)の生成・分泌・凝集・細胞外蓄積が考えられている(アミロイド仮説)。Aβは、前駆体タンパク質APPから細胞内分泌経路で生成され、APPやプレセニリン(PS)遺伝子に変異を持つ家族性アルツハイマー病では全てAβの産生が上昇する。しかしながら、患者数の多い弧発性アルツハイマー病では、これらの遺伝子に変異を持たないがAβの産生が上昇する。そこで家族性アルツハイマー病で見られる遺伝子変異に依存しないAβ産生系を構築し、Aβ産生抑制剤開発に必要なスクリーニング系の作成を目指した。APPの代謝を制御している細胞質ドメインのアミノ酸を1つずつAlaに置換したAPPを細胞に発現させて、APPの正常な代謝経路選択に必要なシグナル(Arg672)を同定した。 Arg672に変異を持つAPPはアミロイドジェニックな代謝産物CTFβが細胞内に増加したが、Aβの産生量は増えなかった。CTFβが蓄積する細胞にPSを発現させると、CTFβはAβに変換された。APP→CTFβ→Aβの反応を一段階ずつとらえるA″生成システムを完成させ、本システムが遺伝子変異がない場合のγ-セクリターゼ阻害薬のスクリーニング系に有用である事を示した。このことは、家族性変異を持つAPPからAβが産生されてくる経路以外の代謝経路が存在していることを示すものである。さらに、NF-κB/p65が凝集活性の高いAβ42の生成を特異的に上昇させる事を発見した。NF-κB/p65の下流シグナルとArg672が関連する代謝経路はお互いに独立のものであると考えられた。
|