研究課題/領域番号 |
11558035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
MOSHNYAGA Vasily (VASILY.G Moshnyaga) 福岡大学, 工学部, 教授 (40243050)
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研究分担者 |
小野寺 秀俊 京都大学, 工学研究科, 教授 (80160927)
鶴田 直之 福岡大学, 工学部, 助教授 (60227478)
末次 正 福岡大学, 工学部, 助教授 (60279255)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2001年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | プロセッサ / アーキテクチャ / 低消費電力 / エネルギー回復 / 設計手法 / 断熱回路 / 回路設計 / 集積回路 / 論理合成 / 動画像圧縮 / 動き補償 / プロセッサアレー |
研究概要 |
本研究では、携帯機器向け、エネルギー回復型低消費電力プロセッサーアーキテクチャ及び設計手法を開発した。また、プロセッサ全体の消費エネルギーを削減するため、命令発行メモリ、キャッシュ・メモリ、レジスタ・ファイル、演算装置など様々なプロセッサ構成要素における低消費エネルギー化技術を開発した。さらに、実験的な評価を行うため、試作LSIの設計、製造を行った。 本研究の成果を以下にまとめる。 1.命令再利用に基づくキャッシュ・アーキテクチャの開発。ここでは、命令キャッシュに着目し、過去のタグ比較結果を再利用して参照データ検索における無駄なアクセスを回避することで,応用プログラムの負荷に応じて必要最小限のエネルギーで計算を実行する技術を開発し、それを実現するためのキャッシュ・アーキテクチャを提案した。 2.データ再利用に基づくプロセッサデータ・パスの最適化手法の開発。ここでは、レジスタ・ファイル・アクセスにおける書込み/読出しデータを再利用するためのアーキテクチャを提案し、その最適化手法を開発した。本手法によりレジスタ・ファイルへのアクセス数を3分の1程度に削減し、低消費エネルギー化を達成できる。さらに、データの符号化や入出力の順序などを制御することにより、演算性能を維持したまま、命令ROMや算術論演算器、乗算器、専用レジスタ群などのエネルギーを大幅に削減する手法を開発した。 3.可変電源電圧によるメモリシステムの低消費電力化手法の開発。ここでは、メモリの遅延時間とプロセッサの電源電圧との関係を利用して、命令発行メモリとキャッシュ・メモリの低消費エネルギー化を目的した、二電源電圧による消費エネルギー削減技術を提案し、命令発行メモリならびにキャッシュの構成最適化手法を開発した。 4.プロセッサーチップ試作品の開発と設計。ここでは、充電断熱回路とパワークロックの回路設計技術を研究し、断熱回路設計方式による、エネルギー回復型RISCプロセッサのデータ・パス試作回路の設計開発を行った。VDECの試作サービスを利用した実験回路により、提案手法の有効性を確認した。
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