研究課題/領域番号 |
11558052
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
プラズマ理工学
|
研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
中村 圭二 中部大学, 工学部, 助教授 (20227888)
|
研究分担者 |
菅井 秀郎 (管井 秀郎) 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40005517)
松岡 良輔 中部大学, 工学部, 教授 (10308819)
池澤 俊治郎 中部大学, 工学部, 教授 (60065282)
高須賀 誠一 (株)ニッシン, 技術部・次長(研究職)
TOYODA Hirotaka Nagoya University, Department of Electrical Engineering, Associate Professor (70207653)
TOYODA Naoki Nissin Inc., Researcher
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | プラズマプロセス / 電子密度 / 堆積膜 / プラズマ吸収プローブ / 分散関係 / 表面波 / シース / 膜堆積 / フロンプラズマ / パワー吸収スペクトル |
研究概要 |
本研究では、通常のシングルプローブでは測定困難な膜堆積性プロセスプラズマにも適用でき、かつリアルタイムの電子密度測定が可能なプラズマ吸収プローブを開発し、それを密度制御のためのプラズマモニタリングに利用してプラズマの超精密制御技術を確立することを目指している。本研究では、フロンなどのプロセスプラズマにプラズマ吸収プローブを適用してそこでの電子密度を明らかにするとともに、より広くプロセスプラズマに応用するために様々なタイプのプラズマ吸収プローブを開発し、プロセスの安定化に向けて、磁揚の影響などについても検討した。 誘導放電により10^<15>〜1-10^<18>m^<-3>程度のプラズマを生成し、プラズマ吸収プローブに用いる誘電体管の材質を変えながら電子密度を測定したところ、誘電体管とプラズマ間に存在するシースを考慮して誘電体表面を伝搬する表面波の分散関係を計算することにより、電子密度が10^<15>m^<-3>以下の低密度プラズマから10^<17>m^<-3>以上の高密度プラズマまで高精度に電子密度を測定できることがわかった。 またメタルスパッタプロセスでは表面が金属で覆われてしまうので、付着するメタル膜の影響がないように、誘電体管を用いない新しい金属型プラズマ吸収プローブも開発した。金属型プラズマ吸収プローブではプラズマと直接接するロッド状のメタルアンテナ表面に形成されるシースを表面波が伝搬しており、誘電体を用いたプラズマ吸収プローブと同様に分散関係との比較から、精密に電子密度を求めることができた。従って、プラズマ吸収プローブは、金属膜の堆積が伴うようなプロセスでの電子密度モニタリングにも適用できる可能性が示された。 さらにプラズマ吸収プローブの軸と平行に磁場を印加して、本測定法に及ぼす磁場の影響について調べた。同時に用いたラングミュアプローブで得られた電子密度の磁場依存性はプラズマ吸収プローブで得られたものと極めてよく似ており、また静電近似を仮定して計算した分散関係からも電子サイクロトロン周波数が電子プラズマ周波数の10%程度であるならば、表面波共鳴周波数に対して磁場の影響をほとんど受けないことがわかり、磁揚の方向が軸方向であり、かつ磁場強度がわかっていれば有磁場プラズマでの電子密度測定が可能であることがわかった。
|