研究課題/領域番号 |
11558093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 誠二 関西医科大学, 医学部, 教授 (80201325)
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研究分担者 |
石川 智久 ファイザー製薬中央研究所, 学術交流推進室, 室長
南 敏明 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00257841)
芦高 恵美子 関西医科大学, 医学部, 講師 (50291802)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
2000年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1999年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | オピオイド / ノシセプチン / オーファニンFQ / ノシスタチン / 鎮痛薬 / cAMP / 受容体のクローニング / オーファンFQ(Noc / OFQ) / 痛覚反応 / アロディニア / ホルマリンテスト / 構造活性相関 / 受容体 / クローニング |
研究概要 |
我々は、オピオイド受容体μ、κ、δの類縁体の内因性リガンド、ノシセプチン/オーファニンFQ(Noc/OFQ)の前駆体蛋白質上に、Noc/OFQによる痛覚反応を抑制する17個のアミノ酸からなるペプチドを見いだしノシスタチンと名付けた。ノシスタチンがNoc/OFQ受容体に結合せず、それ自体の受容体の存在が示唆された。本研究では、ノシスタチン受容体cDNAのクローニングと新しい鎮痛薬の開発を目的として実験を行い、以下の知見を得た。 1)最近開発されたNoc/OFQ受容体拮抗薬を用いて、ノシスタチンのNoc/OFQによる痛覚反応の鎮痛効果は、Noc/OFQ受容体を介して誘発されるものに特異的であることを示した。2)ノシスタチンがNoc/OFQの痛覚反応だけでなく、プロスタグランジンE_2やプロスタグランジンF_<2α>により誘発される痛覚反応、ホルマリンの痛覚反応など広範な鎮痛作用をもつことを明らかにした。3)ノシスタチンが脳、脊髄膜画分においてGTP依存性にアデニル酸シクラーゼを活性化してcAMPを上昇させることを見いだした。4)シスタチンの新しい鎮痛薬を開発するために、ノシスタチンのアミノ酸配列をもとに種々のペプチドを合成し、鎮痛作用とcAMP上昇能を比較検討した。5)マウス脳からcDNAライブラリーを作製し、培養細胞の遺伝子発現系を用いてノシスタチンのcAMP上昇能によるクローニングを試みたが、目的とするcDNAは単離できなかった。6)現在、アフリカツメガエル卵の遺伝子発現系を用いて、ノシスタチン受容体のクローニングを試みている。本研究の推進には、ノシスタチン受容体のクローニングが不可欠であり、遺伝子の発現系だけでなくフォトアフィニティラベルによる蛋白の精製を含めて多角的に試みている。
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