研究課題/領域番号 |
11559002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高見 知秀 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (40272455)
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研究分担者 |
井野 正三 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70005867)
高岡 毅 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (90261479)
楠 勲 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (30025390)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
2000年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1999年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 反射高速電子回折 / 軟X線分光 / 全反射角 / 表面分析法 |
研究概要 |
研究分担者の井野は、反射高速電子回折(RHEED)パターンを観測中に試料から全反射角方向に放出されている特性X線をエネルギー分析することで、わずか1原子層程度の金属薄膜からの信号を検出できることを発見し、この測定法を反射高速電子回折-全反射角X線分光法(RHEED-TRAXS)と名付けた。このRHEED-TRAXSは、固体表面の構造をRHEEDで観測できると同時に表面の元素の特定が出来るだけでなく、さらに電子線入射角度やX線取り出し角を変化させることで表面の元素の深さ分布を解析する事まで出来る画期的な表面測定法である。本研究は、軟X線領域でのTRAXSすなわち全反射角軟X線分光法(TRASXS)を開発し、RHEED-TRASXS法が表面化学測定において有効な手法であることを示し、本測定法の実用化を示唆する事を目的とする。 11年度は、軟X線分光装置を当研究所内工場で作製した。この装置では、不等間隔回折格子で軟X線をプリズムのように分解して、マルチチャンネルプレートに導入してその背面の蛍光板上に現れたスペクトルをCCDカメラで取り込むようになっている。しかし、今回作製した装置ではRHEED-TRASXSの測定には検出感度が足りない事が判明したので、検出するCCDカメラを真空槽内に設置した改良型装置を作製する事にした。 12年度は、分光した軟X線を直接検出するCCDカメラを購入し、これを真空槽内に設置した改良型軟X線分光装置を当研究所内工場で作製した。これにより、前年度よりも検出感度を向上させることに成功した。しかし、本分析法では表面敏感になればなるほど制動放射による白色X線がスペクトルのバックグラウンドに乗ることがわかった。この問題を解決することにより、本装置の実用化への芽がでることになる。
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