配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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研究概要 |
現在,シリコン系半導体薄膜形成においては,プラズマCVD法に代表される真空下でのガスの気相反応を用いた手法が主流であるが,近年,液晶駆動用半導体素子の大面積化や太陽電池におけるプロセスコスト低減の要求から,新規なプロセスの探索が求められている。本研究では,ナノメーターサイズの3次元状シリコン骨格が有機置換基で修飾された構造を有するシリコンポリマーの一種である有機シリコンナノクラスターのサイズ・構造を制御するための合成法及び物性を明らかにし,さらに,この有機・無機の境界領域に属する新規材料を前駆体とし,塗布型シリコン系半導体薄膜形成の新規プロセスを発展させるを目的とした。また,塗布型シリコン系半導体薄膜との組み合わせによる物性向上を目的として,塗布型ゲルマニウム薄膜についての検討を行った。その結果として,有機シリコンクラスター塗布膜を前駆体として,真空下での予備焼成ではアモルファスシリコン薄膜が形成され,さらにエキシマーレーザーアニーリングの適用によって微結晶シリコン薄膜を形成出来ることが明らかとなった。有機シリコンナノクラスターを前駆体として用いた本手法においては,焼成条件やレーザーアニーリング条件の制御によって,種々のバンドギャップを有するシリコン系半導体薄膜を形成出来ることが,それら薄膜の構造と光・電子物性の検討から明らかとなった。さらに,レーザー誘起熱分解法の適用によって,有機シリコンナノクラスター前駆体及び有機ゲルマニウムナノクラスター前駆体から,Si-Ge合金薄膜の形成を,位置選択的に行うことに成功した。
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