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近代日本における西洋音楽文化の衝撃と大衆音楽の形成―黒船から終戦まで

研究課題

研究課題/領域番号 11610047
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 美学(含芸術諸学)
研究機関東京工業大学

研究代表者

細川 周平  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (70183936)

研究期間 (年度) 1999 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード近代化 / 音楽 / 文化変容 / 軍国主義 / プロパガンダ / ナショナリズム
研究概要

本研究はペリーの来訪から終戦までの日本の音楽文化の近代化を大衆音楽を中心に捉えた。近代化には合理的な音構造、楽譜の支配、公共的な音楽教育、公開演奏会、自律美学、ナショナリズムという側面があり、徐々に日本の基底音楽文化を変えていった。外圧として始まったが、日本人はしだいに内面化した。本論はこれまで政治経済の分野で語られてきた近代化を感情、感覚を通して追求し、軍楽隊に始まり、軍歌・軍国歌謡に終わる一世紀の音楽史を新しい方向から描いた。時代区分としては、幕末から日露戦争までの時期、そこから震災までの時期、震災から帝都復興までの時期、十五年戦争期という区分を提唱した。
従来の芸術音楽の進歩(西洋化)を前提とした議論に対して、同時代の他の文化的な布置を考慮した。また大衆音楽については、世相史、ジャンルごとの歴史がほとんどだったが、本研究は歌詞だけでなく、言説、ジェンダー、セクシュアリティ、テクノロジー、ジャーナリズム、イデオロギーなどにも深く立ち入った。歌と器楽の関係にも留意し、マンドリン、ヴァイオリン、ハーモニカ、アコーディオンなどの大衆楽器が、国産化ともに、普及したことを示した。声がマイクロフォンによって、どのような影響を受けたのかについて、男性歌手と女性歌手の違いを考慮して分析した。ジャズが、モダンのメタファーとして広まり、特殊な意味作用を持っていた実例を体系づけた。タンゴ、ルンバ、ブルースのようなダンスはジャズ文化にとって決定的に重要で、新しい身体性とスペクタクルが密接に結びついていることを証明した。プロパガンダが、新聞社や翼賛会などの公的機関によって募集され制作されたものと、レコード会社が企画した叙情的なものにわけられること、兵隊ぶしと総称される替え歌が数多く流通し、厭戦気分の秘密のはけ口になっていたことについて考察した。

報告書

(5件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 細川 周平: "踊るナショナリズム-『東京音頭』の輪と櫓"Ex Musica. 0号. 6-19 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細川 周平: "友ようれひの手をとらん-寮歌の同性社会性"北川純子編『鳴り響く性-日本のポピュラー音楽とジェンダー』. 108-134 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細川 周平: "ガイスバーグという事件"『全集日本吹込み事始』東芝EMI. 12-14 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細川 周平: "日本音楽の再発見から再定義へ"小泉文夫・団伊玖磨『日本音楽の再発見』. 232-241 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shuhei Hosokawa: "Tomoyo Urei no Tewo Toran"Junko Kitagawa, ed. "Narihibiku Sei". 108-134 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shuhei Hosokawa: "Odoru Nationalism"Ex-Musica. No. 0. 6-19

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shuhei Hosokawa: "Gaisberg toiu Jiken"Zenshu Nihon Fukikomi Kotohajime. 12-14

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shuhei Hosokawa: "Nihon Ongakuno Saihakken kara Saiteigi e"Fumio Koizuki & Ikuma Dan "Nihon Ongaku no Saihakken". 232-241

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 細川周平: "友ようれひの手をとらん-寮歌と同性社会性"北川純子編『鳴り響く性』勁草書房 所有. 108-134 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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