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日本における「芸術家」イメージの形成史―絵画制作者はどのように語られてきたか―

研究課題

研究課題/領域番号 11610055
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 美学(含芸術諸学)
研究機関同志社大学

研究代表者

岸 文和  同志社大学, 文学部, 教授 (30177810)

研究期間 (年度) 1999 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード芸術家 / イメージ / 絵師 / トポス / 表現 / 個性 / 絵画 / 内面性 / 浮世絵師 / 画僧 / メディア / 画人伝
研究概要

本研究の目的は、近代に固有の「芸術家」イメージがどのような歴史的過程を経て成立したのかを、画家や絵画について語るさまざまな言説を分析することによって明らかにすることにある。この目的を達成するために、本研究では、次のことを行った。
第1に、画家や絵画に言及する多様なテクスト-伝説/説話/物語/伝記/画史/画論/随筆/評論/小説-を渉猟して、膨大な数の逸話を収集した。ここで「画家」と言うのは、狭い意味では、絵画を専門とする人のことである。また、「逸話」とは、本来、特定の画家の行為/性格などが具体的に/生き生きと表象されている物語的なテクストのことである。しかし、いわゆる「常套句」に近いものも採っている。
第2に、収集した逸話のそれぞれについて内容を要約し、さらに一定のトポスへと抽象度を高めることを試みた。ここで「トポス(topos)」と言うのは、画家や絵画について繰り返し使用される定型的な物語のパターンのことである。
第3に、すべての逸話を、画家を単位として取りまとめ、それらの画家を絵所絵師/絵仏師/画僧/御用絵師/町絵師/文人画家/浮世絵師のカテゴリーに分類した。
第4に、それぞれの画家カテゴリーごとに、どのような種類のトポスが選ばれ、どのような種類のトポスと組み合わさ、どのような場面における、どのような人物の、どのような行為/性格として具体化/具象化されるかを分析した。
第5に、このようなトポスの《選択》と《結合》と《具象化》の仕方を分析することによって、特に近世の文人画家イメージと、近代の芸術家イメージとの間に、「個性を/内面性を表現する」「世間におもねらず」というトポスの点で、連続性と非連続性とが存在することが判明した。

報告書

(4件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (22件)

  • [文献書誌] 岸文和: "写楽はどのように語られてきたか-日本美術史と浮世絵師イメージ"美術フォーラム21. 創刊号. 83-89 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岸文和: "指令と予言-中将湯広告に見る華宵の女性イメージ"大正ロマン. 第16号. 6-9 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岸文和: "絵画行為論-新しい美術史のために"美術史論壇. 第10号. 247-289 (2000)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岸文和: "謎の絵師・写楽の謎-この可笑しさを描けるのは"美術フォーラム21. 第4号. 68-75 (2001)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岸文和: "西洋近代が見た日本近世-クルト"SHARAKU"に潜む《暴力》について"社会科学. 第68号. 35-64 (2002)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J, Laube, S, Kohsaka, F, Kishi etc.: "Informationssystem und kulturelles Leben in den Staedten der Edo-zeit"Harrassowitz Verlag, Wiesbaden. 281 (2000)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岸文和, 中村興二共編(並木誠士, 佐藤道信, 安田篤生他): "日本美術を学ぶ人のために"世界思想社. 415+12 (2001)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岩城見一編(岸文和, 木下長宏, 秋庭文典, 加藤哲弘, 中谷至宏他): "芸術/葛藤の現場-近代日本芸術思想のコンテクスト"晃洋書房. 295+34 (2002)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KISHI, FUMIKAZU: "HOW HAS SHARAKU BEEN NARRATED? : JAPANESE ART HISTORY AND THE IMAGE OF A UKIYO-E ARTIST"BIJYUTSU FORUM. 21, No. 1. 83-89 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KISHI, FUMIKAZU: "DIRECTION AND PREDICTION : THE FEMALE IMAGE IN THE PUBLICITY OF CHUJYOTO MADE BY T. KASHO"TAISHO ROMAN. No. 16. 6-9 (2000)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KISHI, FUMIKAZU: "A THEORY OF PICTORIAL ACTS : SEEKING FOR THE NEW TEHORY OF ART"ART HISTORY FORUM. Vol. 10. 247-289 (2000)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KISHI, FUMIKAZU: "THE ENIGMA OF THE "ARTIST OF MYSTERY" SHARAKU : WHO COULD DEPICT SUCH FUNNY PORTRAYALS OF KABUKI ACTORS?"BIJYUTSU FORUM. 21, No. 4. 68-75 (2001)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] KISHI, FUMIKAZU: "EARLY MODERN JAPAN GAZED BY WESTERN MODERNITY : ACADEMIC VIOLENCE CONCEALED IN JURIUS KURTH'S SHARAKU"THE SOCIAL SCIENCES. N. 68. 35-64 (2002)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岸文和: "謎の絵師・写楽の謎-この可笑しさを描けるのは"美術フォーラム21. 第4号. 68-75 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 岸文和: "西洋近代が見た日本近世-クルト『SHARAKU』に潜む《暴力》について"社会科学. 第68号. 35-64 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 岩城見一編(岸文和, 木下長宏, 秋庭史典, 加藤哲弘, 中谷至宏 他): "芸術/葛藤の現場-近代日本芸術思想のコンテクスト"晃洋書房. 295+34 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 岸文和: "指令と予言-中将湯広告に見る華宵の女性イメージ"大正ロマン. 16号. 6-9 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 岸文和: "絵画行為論-新しい美術史のために"美術史論壇. 10号. 57-72 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 岸文和(共編著): "日本美術を学ぶ人のために"世界思想社. 415 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 岸文和(分担執筆): "Informations system and Kulturelles Leben"Harrassowitz Verlag. 281 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 岸 文 和: "写楽はどのように語られてきたか-日本美術史と浮世絵師イメージ"美術フォーラム21. 創刊号. 83-89 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 岸 文 和: "絵画行為論-新しい美術史のために-"美術史論壇. 10号. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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