研究課題/領域番号 |
11610099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
堀毛 一也 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10141037)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 特性推論 / 状況分離 / 行為頻度 / 人間-状況相互作用 / 相互作用論 / 場面 / 対人関係 / 文脈 / 状況 / 状況分類 / 基本名辞仮説 / 辞書的アプローチ / 対人的相互作用 / 社会心理学 |
研究概要 |
本研究では、相互作用論的な視点から特性推論のメカニズムを説明する目的で、「状況-行為頻度アプローチ」を提唱し、「状況一行為プロトタイプ」が特性推論について重要な意味を持っことを明らかにした。同時に、基本名辞仮説に基づく辞書的なアプローチに基づき、「状況」の体系的な整理枠の構築を主眼とする研究を行った。 その結果、まず、状況要因は、環境1(形態的)、場面(目的的)、役割(関係的)、機能(認知的)、文脈(時間的)という5つの視点から、同時並列的に説明し得るという結論を得た。このうち、場面、役割、機能の3側面については、状況整理枠の構築をほぼ完了することができた。また、場面的な枠組みを用いた特性推論過程の研究において、外向性は余暇・祝祭場面、誠実性は研究教育・宗教場面、情緒安定性は危機場面で可視性が高まること、また行為頻度とともに推論が明確になることなど、「状況-行為プロトタイプ」が特性推論に重要な役割を果たしていることが明らかになった。 これに対し、環境的な側面に関しては、対人的な推論との直接的な関連性を見いだすことができず、枠組みも含めてさらに検討を行う必要があることが示唆された。また、文脈的な側面については、今回用いた辞書的な手法による分析では対応しきれないと判断し、画像情報を用いた分析を試みたが、やはり推論過程の説明につながる明確な結果は得られなかった。一方で、状況(場面)の分類枠の妥当性に関しては、日誌法を用いた日常的相互作用の分析を通じ、本研究で用いた状況分類の枠組が一般的に通用し得るものであることが示された。
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